結論から言うと、ワット・ヤイ・チャイ・モンコン(Wat Yai Chai Mongkhon)は、アユタヤの数ある遺跡のなかでも「圧倒的なスケール感の仏塔」と「神聖な巨大涅槃仏(寝釈迦仏)」が一度に拝める、特濃の必須スポットです。サワディカップTKJです。
アユタヤの初代王ウートンが建立し、のちの名君ナレースワン大王がビルマ軍との戦いに大勝した記念に建てたという歴史を持つこの寺院。他の多くの遺跡が戦火で徹底的に破壊され首のない仏像ばかりになっているのに対し、ここは奇跡的に破壊を免れた美しい仏像群が今も綺麗に並んでいます。
今回は、バンコクからの日帰り旅でも絶対にルートに入れるべきワット・ヤイ・チャイ・モンコンの魅力を、急な階段を登る仏塔内部の様子から、黄色い法衣をまとったお釈迦様まで、全35枚の現地写真で完全実戦レポートします。
ワット・ヤイ・チャイ・モンコンの見どころ結論

- 大仏塔:高さ70メートルを超える巨大なチェディ。中腹まで階段で登ることができ、上部からはアユタヤの街を一望できます。
- 仏塔内部:急なレンガの階段を抜けた先には、深い縦穴を覗き込むミステリアスな構造が広がっています。
- 巨大涅槃仏:屋外の草原に悠然と横たわる白いお釈迦様。足の裏に硬貨を貼り付けて祈ると願いが叶うと言われています。
- 仏像の回廊:黄色い布をまとった美しい仏像群がズラリと並ぶ、アユタヤでも極めて貴重な保存状態を誇るエリアです。
アクセスと位置関係(島外の南東エリア)

ワット・ヤイ・チャイ・モンコンは、チャオプラヤー川に囲まれた旧市街の中州(島内)ではなく、川を渡った東南側(島外)に位置しています。
▶ Googleマップでワット・ヤイ・チャイ・モンコンの位置を確認
アユタヤ駅からは比較的近い場所にありますが、徒歩で歩くには厳しいため、現地でトゥクトゥクを交渉して向かうか、バンコクからの貸切チャーター車で1軒目か最後に組み込む導線にするのが最もスムーズでラクです。

私は例によって、レンタル自転車を爆こぎしました。Googleマップを頼りに、寺院が近づくと、歴史を感じる案内看板が見えてきます。拝観料(外国人50バーツ程度)を支払って境内へと進みます。
圧倒的な存在感!高さ70メートルの大仏塔へ挑む

境内へ入るとすぐに、視界を遮るように巨大なチェディ(仏塔)がその姿を現します。うだるような暑さのなか、遠くからでも一目で分かるそのスケール感に圧倒されます。

歩いている途中に、当時の全体像が把握できる精巧な寺院模型のディスプレイもありました。これから登る仏塔の構造がよく分かります。
大仏塔の正面には、巨大な仏像が鎮座して参拝者を見下ろしています。レンガの赤褐色と周囲の緑、そして空のコントラストが実に見事です。
仏塔の周囲の祠には、恰幅のいい金色の布袋仏や、整然と並べられた美しい白い仏像群が安置されており、歩くたびに異なる神聖な景色に出会えます。
【実戦潜入】急斜面の階段を登り、仏塔の「ミステリアスな縦穴」へ
この大仏塔は、実際に中腹の入り口までレンガの階段を登っていくことができます。写真で見るよりもかなり斜度があり、一段一段が狭くて急なので、手すりを掴みながら足元に細心の注意を払って登る必要があります。立ち仕事の現場並みにふくらはぎに効きます(苦笑)。
階段を登りきって振り返ると、眼下には境内の仏像群が綺麗に見下ろせます。そのまま薄暗い仏塔の内部へと入っていきましょう。なかには静かな参拝スペースが設けられています。

内部の中心には、下に向かってぽっかりと開いた、底が見えないほどに深い謎の縦穴があります。かつてお宝や金銀財宝が納められていたとされる場所で、暗がりのなかに独特の厳かな緊張感が漂っています。
外のバルコニー部分に出ると、そこはアユタヤの緑豊かな大地と、遠くまで続くのどかな街並みを180度見渡せる極上の展望台エリアです。遮るものがないので風が通り抜けて最高に気持ちいいですが、高所恐怖症の人は少し足がすくむかもしれません。
戦火を免れた、奇跡の仏像回廊を歩く

仏塔を降りて、その周囲をぐるりと囲む回廊エリアへと進みます。鮮やかな黄色い布をまとった仏像と、背後にそびえる大仏塔の組み合わせは、どこを切り取っても絵になる美しさです。
島内中心部にあるワット・マハタートなどは首を切られた痛々しい仏像ばかりですが、ここワット・ヤイ・チャイ・モンコンの回廊には、頭部もしっかりと残った端正な表情の仏像群が整然と並んでいます。これほど完璧な姿のまま残されているのは、アユタヤでも本当に珍しいことです。
白や金色の法衣が続く回廊を歩いているだけで、当時のアユタヤ王朝が持っていた強大なパワーと、信仰心の深さがダイレクトに肌に伝わってきます。

崩れかけたレンガ壁の隙間から大仏塔と白い仏像を覗く構図。歴史の風化と静寂が美しく混ざり合う、私のお気に入りのアングルです。
緑あふれる豊かな境内と、生活に息づくタイ風建築
敷地内にはレンガの遺跡だけでなく、高床式の美しい木造タイ伝統建築も綺麗に保存されて立ち並んでいます。過去の遺構と現在の高床式建築が同じ空間に溶け込んでいるのも、この寺院のユニークな魅力です。
現役のお寺でもあるため、お堂のなかでは多くの参拝者が金色の仏像に熱心に祈りを捧げていました。軒下には、儀式やお祭りで使われるであろう巨大な太鼓も鎮座しています。
境内には穏やかな小川が流れ、手入れの行き届いた美しい庭園が広がっており、散策中のちょっとした清涼剤になります。また、ナレースワン大王が闘鶏を好んだという伝説にちなみ、敷地内の至る所に無数の「鶏の置物」が奉納されている面白い景色も見られます。

広々とした駐車場と参道の様子。大型の観光バスも停められるようになっており、アユタヤでもトップクラスに整備された一級の観光地であることがよく分かります。
本堂の厳かな仏像と、草原に横たわる大迫力の涅槃仏(寝釈迦仏)

本堂の内部には、まばゆい金色に輝く主仏が安置されており、静かに膝をついて熱心に祈るタイの人々の姿が絶えません。お寺に参拝する際は、露出の多い服装を避けるのが鉄則です。
そして、このワット・ヤイ・チャイ・モンコンで大仏塔と並ぶもう1つの主役が、屋外に堂々と横たわる巨大な涅槃仏(寝釈迦仏)です。
青空の下、眩しい黄色の法衣をまとって優しく微笑むお釈迦様のお姿。近くに寄ってそのお顔を拝むと、旅の疲れがスッと引いていくような穏やかな心地に満たされます。
横から見るとその圧倒的な長さとスケール感がよく分かります。この寝釈迦仏の最大の特徴は、大きな「足の裏」。参拝者たちが自分の手のひらで硬貨を温め、お釈迦様の足の裏にピタッと貼り付けるようにして祈る、独特の願掛け風景が見られます。硬貨が落ちずに張り付いたままだと、願い事が成就すると言われています。

かつては本堂のような建物の中に安置されていたお釈迦様ですが、ビルマ軍の侵攻によって屋根や周囲の壁がすべて崩れ落ち、現在の開放的な屋外スタイルになりました。残されたレンガ壁に囲まれながら、今も静かにアユタヤの地を見守り続けています。
まとめ:アユタヤ観光のスタートや締めくくりに最適な最強寺院
ワット・ヤイ・チャイ・モンコンは、アユタヤの凄惨な戦争の歴史を伝えつつも、奇跡的に美しい姿を現代に残した、非常にポジティブでパワーに満ち溢れた重要寺院です。
急な階段を登ってアユタヤの大地を見渡せる70メートルの大仏塔、お宝が眠っていたミステリアスな縦穴、そして足の裏に願掛けができる巨大な寝釈迦仏と、観光としての見どころの密度が群を抜いています。島外エリアにあるため移動の計画だけは先回りして整える必要がありますが、アユタヤ遠征の際は絶対に外さずに、その圧倒的なスケール感を肌で体感してみてくださいね!
あわせて読みたい:アユタヤで必見の6大遺跡をすべて制覇する完全ガイド
ワット・ヤイ・チャイ・モンコンの素晴らしさを確認したら、次はアユタヤ観光の核となる他の最重要寺院群にも目を向けてみましょう。木の根に埋もれた仏頭で有名なワット・マハタートや、3基の巨大仏塔が並ぶ王室寺院跡、さらには美しいクメール様式の傑作まで、アユタヤには歴史の重みを体感できる特濃スポットが点在しています。
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