近年、格安でマンツーマンレッスンが受けられる英語学習の拠点として絶大な人気を誇るフィリピン・セブ島。しかし、その急速な発展の陰で、業界の「暗部」とも言えるトラブルや違法行為がたびたび問題視されてきました。その代表的な契機となったのが、2015年にセブ市で発生した日本人約60人の一斉摘発事件です。
コールセンター運営会社「Japan Intertrade Callcenter Corporation(JICC)」で働く日本人スタッフが不法就労の疑いでフィリピン国家捜査局(NBI)に逮捕されたこの事件は、現地だけでなく日本のメディアやネット上でも大きな衝撃を与えました。そしてこの事件を皮切りに、語学学校や現地日系ビジネスの知られざる闇、そして留学生をめぐる実態が次々と浮き彫りになっていくことになります。
今回は、過去の不法就労摘発事件の概要と、そこから可視化されたフィリピン留学・日系ビジネス界隈のリアルな裏側やリスクについて、当時の議論やSNSの反応を交えながら詳しく解説します。
セブ島日本人60人一斉摘発事件の概要と保釈の経緯
2015年9月、セブ市内に拠点を置く「Japan Intertrade Callcenter Corporation(JICC)」にて、適切な就労ビザを取得せずに働いていた疑いで日本人約60人がフィリピン国家捜査局(NBI)によって一斉逮捕される前代未聞の事件が発生しました。セブ島における日系企業や語学学校業界に大きな激震が走ったこのニュースは、現地メディアでも大きく報じられ日本国内でも波紋を呼びました。
→http://www.sankei.com/world/news/150912/wor1509120026-n1.html
→Call center raided
産経新聞の記事は削除されている。自身がオンライン英会話を運営しているからだろうか?
▽コールセンターがさ入れ翻訳記事▽

不法就労の疑いで身柄を拘束された約60人の日本人ですが、身柄拘束の直後になんと一人あたりわずか1,000ペソ(当時の日本円で約2,700円程度)という格安の保釈金であっけなく全員が釈放されるという展開を辿りました。このフィリピン独特とも言える対応の軽さや保釈金の安さには、当時のSNS上でも驚きと呆れの声が広がりました。
保釈金1000ペソて安すぎワロタ|邦人60人逮捕 – 違法就労容疑で逮捕された日本人約60人、全員保釈。保釈金は各1千ペソ | まにら新聞ウェブ The Daily Manila Shimbun Web http://t.co/JnZFNx8zQn(http://t.co/JnZFNx8zQn)
— Mako-chan@マニラのアイドル (@KtmS_7hvn) September 15, 2015
摘発を皮切りに浮き彫りとなったフィリピン留学・ビジネスの闇
このJICCの摘発劇は単なる一企業の不法就労問題にとどまりませんでした。この事件をきっかけとして、セブ島を中心とするフィリピン留学業界や現地日系ビジネス界隈で横行していた脱法行為やグレーな雇用の実態が次々と露呈することになったのです。
→日本で問題を抱えた面々が、フィリピンのビジネス界に殺到して悪行三昧の様子です(http://biz-journal.jp/2015/10/post_11960_5.html)
摘発されたのはJapan Intertrade Callcenter Corporation(JICC)、日本ではオンライン英会話学校「イーフレンド」、セブ島にある英語学校「NILS」の運営を行う一方、現地の日本人社会にそれなりに顔の利く頼れるボスとして幹部が活躍していたから穏やかではない。
摘発された企業グループが運営に関与していた語学学校「NILS」は、過去にも顧客の個人情報流出トラブルを引き起こしていました。現地での不当な雇用環境や給与遅延などに不満を募らせたフィリピン人スタッフによる内部告発や対立が、一連の摘発やトラブルの引き金になった可能性も否定できません。
暴かれたフィリピン英語学校・日系ビジネスの実態と問題点
2015年の摘発事件以降、セブ島やマニラで急増していた語学学校や日系ビジネスの「裏側」に関する様々な情報や暴露がネット上で相次ぎました。格安留学のブームに乗り、表面上は洗練されたクリーンなイメージを提示しながらも、内部では極めて不透明な運営や労働搾取が横行していた事実が複数の報道や現地関係者の証言によって裏付けられています。
質の低い講師陣と経歴偽装の疑惑
ビジネスパーソン向けや高級志向を謳う語学学校の中には、実際のレッスン品質や講師の採用プロセスに大きな問題を抱えているケースが指摘されていました。
また、現地ではビジネスパーソン向けの語学に特化しているという触れ込みの英会話学校では、現地の学校もまともに出ていない教師に経歴を一部偽らせるケースがあるようだ。もちろん大多数はまともな教師であろうことは間違いない。しかし、やってきた日本人ビジネスパーソンの英語がうまくないのをいいことに、「教材をなぞり、2時間ほど雑談したり共同生活をするぐらいのレベルの教育で良いから、日本人と一緒に過ごしてほしいというオファーで仕事を出してくる。まともなフィリピン人はそんなものにはもちろん応じないので、大学の出たてで仕事がないか、現地で英語教師としてキャリアをつくりたい人ぐらいしかやる人はいない」(現地で語学教室をコーディネートするフィリピン人)という。
これは、けっこう爆弾発言。
社会人やビジネスマンに特化したカリキュラムを売りにしていても、実際の現場では適切な指導ノウハウを持たない若手フィリピン人講師が安価な賃金で雇用され、日本人生徒の英語力の拙さに乗じた雑談中心の授業が提供されていた実態が伺えます。
ビジネスパーソンに特化している学校といえば。。。
日本でも著書のある人材コンサルタントを名乗る日本人が、現地で働くフィリピン人ガイドに傲慢な態度を取り続け話題になった。堪えかねたガイド本人が他の被害者とともに語学学校の日本人マネージャーに直訴をすると、彼は「アラブから王侯が来たと思って我慢したほうが良い」(フィリピン人英語教師)と取り合わなかったという。そのガイドは結局日本人向けの語学学校を辞めた。日本では私はこれだけ重要な人物で、多くのエスタブリッシュから受け入れられ、ネット(ブログ)やSNSではこれだけの読み手がいて、いかに有能な人物であるかを繰り返し主張するのだ。明らかにフィリピン人を下に見る物言いは、英語学校界隈で実名と問題発言録つきでまたたくまに流通した。そして、問題の当人は数カ月の研修を無事終えて帰国し、悪評だけが残るのである。
これだけの情報では特定できかねるが、わかる人にはわかるのではないだろうか。
ある英語学校へ出資をした人物は、日本でもそれなりの規模の広告会社を設立した実績の持ち主で、信頼の持てる人柄のように見受けられた。ところが、彼の立ち上げた英語学校は評判が芳しくなく、現地採用もオーストラリアなどからの英語教師も定着せずすぐに辞めていってしまう。
しばらくして、この人物について良からぬ噂がもたらされるようになった。いくつも現地企業やアジア各国企業に出資したといい羽振りの良いように振舞う彼だが、過去に日本で広告などビジネス上のトラブルに見舞われた問題ある人物だというのだ。実際、彼の出資した英語学校は前触れもなく突然身売りも同然となり、彼自身、ほとんど姿を現さなくなってしまった。一見愛想の良い彼が、日本でどのような問題取引をしていたのかを知った人々は、その落差に驚きを隠さなかったという。
こ、こわっ。
また、LINEや楽天といった日本の著名とされる上場企業から留学生を受け入れるビジネスパーソン向けの語学学校を経営する企業の経営者は、巨額脱税などで問題となった企業グループの役員を務め、この地でもいわくつきの人物として有名である。見た目だけは人当たりの良い彼と親しい人物によれば、彼自身はそういう問題のある反社会的な取引が嫌でフィリピンで再起を願い逃げ出したと説明する割に、政治家や元ICT実業家など日本での派手な交友関係をSNS上で公開している。また、周辺では女性問題などのトラブルも後を絶たない。この語学学校に生徒を送ってくる大手ICT企業は、彼と密やかな交遊関係で親密であるため、個人的な情実で会社の経営を支えてもらっていると元社員は言う。
何となく想像はつきますが。。。
日本で問題を抱えた経営者たちの流入と「ビジネスネーム」文化
フィリピンの日系ビジネス界隈には、過去に日本国内で金銭トラブルや脱税、法律上の問題を発生させて再起や逃亡目的で渡航してきた「いわくつき」の日本人が一定数流入していたことも暴露されています。
こうしたフィリピンのビジネス界隈の日本人ビジネスパーソンに特徴的なのは、日本での名前を名乗らず、便宜的に過去が探れないようなビジネスネームでお互いを呼び合う文化ができていることだ。
現地でイングリッシュネームや通称(ニックネーム)を使い、本名を隠して活動している日本人経営者やコーディネーターの中には、日本国内での過去の経歴や犯罪歴・トラブルを隠蔽するためにビジネスネームを隠れ蓑として悪用していたケースが存在していたため注意が必要です。
あるトリップコーディネーターは、現在は日本の旅行サイトなどのキュレーターとして日本人のライターを雇い、複数のアカウントを持っていて高額のアフィリエイトを得ていると自称している。実際、彼の営業で旅行に来た日本人もそれなりにいる。しかし、今年初め、彼は不正滞在で摘発され、日本に送還された後、実は彼が日本の上場企業の不正売買(ハコ乗りというそうだ)で書類送検され起訴有罪となった経歴の持ち主であったことが判明した。
ちょっとこれだけでは誰かはわかりません。
「インターンシップ」名目の不当な労働搾取モデル
一連の事件の背景には、フィリピンの労働法規を無視した「社会人インターン」「学生インターン」制度の悪用という根本的な構造問題が存在していました。
フェイスブックのコメント
ほかの東南アジアの国々でも似た様なことが起きているのでしょうか。本気で馴染もうとしている日本人まで同じに見られてしまう。嫌だな〜。
お金儲けのためにフィリピンを利用されるのは悲しいですね。。
フィリピンには、日本人から見ると理不尽と思える法律が非常に多いのが現実です。たとえば現地で日本人がよく社長として企業やお店で呼ばれていますが、「ダミー禁止法」で日本人は経営者にはなれません。密告されれば資産没収で二度と入国できないでしょう。株の40%を所有できるだけで役員にもなれないからです。それを超える出資も違反となりダミーを仕立てて経営しているとなるからです。フィリピンは密告者に保釈金も含め全差し押さえの20%前後の報奨金が出ます。契約書や密約の書類などは以ての外です。現地の確かな弁護士と常に確認を怠らないことです。競争相手には日本人と言っても特に気を付けないと何時寝首を掻かれるか分らないそういった国との認識が必要です。繁盛すれば必ず競争相手が出現します。そしてあらゆる方法で潰しに来ます。合法非合法など関係なく、セットアップや時には暗殺まで。大げさではなく、そう言う国であると日頃から危機意識が必要です。この国は安全と水はただでは手に入りません。 と、いくら書いても来られる人は誰も聞く耳持たない方が殆どです。だからいつまで経っても同様の事件が繰り返されています。
これは一つの真実を突いてるね。
インターンと称して搾取しているのは事実だしね。インターンってのはそもそも社会に出る前の経験値の取得であったり、適性を判断する為にあるはずで、インターン後はその会社や業界に留まるのが前提条件じゃなかろうか?勿論、結果的に適性じゃないと考えて興味を失うのも、単に社会経験を増やす目的で止めるのもあるけれど。セブでのインターンは格安な労働力が欲しい企業と集客したい学校、それに格安で学習したい人がインターンと言う制度を介して出会ったビジネスモデル。インターンには労働対価は支払わないけれど、学校に対する費用を負担するよ…。
確かに三者共にWin Winなようだけど、インターンへの報酬は無くても学校への支払いを負担するなら支払いをショートカットしたに過ぎない。フィリピン政府が考えているかどうかは別にして、これが罷り通れば雇用や労働政策はある意味ザルになってしまう。
こういうニュースが出ると利用した者勝ちだろ。みたいな風潮が見えてきて、余り良い気分じゃないな。
「学費免除で英語を学びながら働ける」という魅力的な条件で募集されるインターンシップですが、実態は適切な労働ビザを取得させず、無給に近い状態で長時間労働を強いる脱法的な労働力買い叩き構造になっていたケースが多く見られました。
飽和するセブ島留学市場と今後の情報戦時代
かつてはマイナーな存在だったフィリピン留学も、市場の急拡大に伴って語学学校の数は供給過多・飽和状態へと突入しました。セブシティを中心に日系・韓国系の語学学校が乱立した結果、学校同士の生き残りをかけた顧客獲得競争や相互の暴露・情報合戦が激化していくことになります。
今回の不法就労事件に端を発し、これからも続々とこのような書き込みや記事、噂は出てくると予測されます。なぜならセブのビジネス自体が既に飽和状態であるからです。特に語学学校は韓国系も合わせるとすごい数になっています。高級リゾート地のマクタン島はそうではないですが、セブシティを歩くと日本人と韓国人ばかり。
今まではフィリピン留学といえば、欧米留学に比べマイナーだったため、それほど噂は表には出てきませんでしたが、これからはライバル同士が情報合戦する時代が到来するでしょう。

あわせて読みたい:フィリピン留学・セブ島滞在のリアルを知る総合ガイド

フィリピン留学やセブ島での滞在を後悔のない安全なものにするためには、語学学校の表面的なアピールだけでなく、現地の法規制、実際の治安状況、生活環境などの正しい情報を事前に把握しておくことが不可欠です。トラブルを避け、安心して現地での学習や生活に集中できる環境選びを徹底しましょう。
当ブログでは、セブ島各エリアの治安や環境リスク、語学学校・ビザ事情から、安全な交通手段や作業環境まで、滞在に必要な情報を実体験に基づいて網羅的にまとめています。失敗しないセブ島滞在の参考に、ぜひ以下の攻略ガイドもあわせてご確認ください。


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