みなさんこんにちはタカギです。
今日は、フィリピンに進出してくる日系企業やフィリピンで起業する誰もが気になるビジネスパーミット取得の有無についてシェアしたいと思います。
フィリピンでの会社設立・起業
フィリピンでの会社設立・起業方法は以前記事にしたので、そちらを参照してもらうとして、その会社設立の中で「地方自治体からの営業許可書(ビジネスパーミット)の取得」という項目があります。
実はこの営業許可書(ビジネスパーミット)、例外としてPEZAに登録している企業は取得が不要なのです。
要注意!営業許可書(ビジネスパーミット)取得の「例外の例外」
PEZA企業だからパーミット不要と高を括っていると痛い目を見ます。この免除規定にはさらに「例外の例外」があり、各地方自治体(LGU)とPEZAとの間で特別な覚書(MOA:Memorandum of Agreement)が締結されている場合、原則のルールに戻り、その自治体の管轄内にある企業はPEZA登録であってもLGU側で営業許可証(ビジネスパーミット)を申請・取得しなければならないのです。
マニラ首都圏(メトロマニラ)において、PEZAと個別にこの覚書(MOA)を交わしていることが確認できている主要な地方自治体は以下の通りです。これらのエリアにオフィスを構える場合は、確実にビジネスパーミットの手続きがのしかかってきます。
- タギグ市(Taguig City ※BGCなど)
- パサイ市(Pasay City ※ベイエリアなど)
- ケソン市(Quezon City)
- パシッグ市(Pasig City ※オルティガスなど)
- マカティ市(Makati City ※中心ビジネス街)
以前は「調査中」としていたビジネスの中心地マカティ市(Makati)に関しても、PEZAの公式データにより正式に覚書(moa_makati.pdf)が締結されていることがしっかりと裏付けられました。したがって、上記の主要5市内でPEZA登録を行う、またはオフィスを構える際には、LGUからの営業許可証(ビジネスパーミット)の新規取得、および毎年の年次更新(1月)が例外なく義務付けられます。
営業許可証(ビジネスパーミット)取得の例外中の例外の条文
例えばパッシグ市とPEZAの覚書(MOA:Memorandum of Agreement)を見てみると1条の第3項に下記のようにあります。
To require all PEZA-registered enterprises entitled to PEZA incentives located within the territorial jurisdiction of Pasig City, whether or not they are duly accredited by the Pasig City Government, to pay and remit directly to the Pasig City Treasurer the following Mayor’s Permit fees on business and other regulatory fees as provided under the City Ordinance No.25, s. 1992 as amended by City Ordinance No.43, s. 2004, to wit;
パッシグ市によって正式に認定されているかどうかにかかわらず、パッシグ市の管轄内にあるPEZAインセンティブ(法人税が安い等)を受ける資格のあるすべてのPEZA登録企業は、下記の市長許可の費用又は市条例第25号(1992年市条例第43号により改正)に定める手数料をパッシグ市の会計部に直接支払うことを必要とする。
そしてその手数料というのが下記のとおりです。
- 敷地面積を基にした市長の許可証(Mayor’s Permit Fee based on occupied area:)※詳細略、150ペソから4000ペソまで
- 営業許可証(Business Plate):200ペソ
- Garbage Fee(ゴミ代)※詳細略、四半期ごとに300ペソから1500ペソまで
- 衛生調査料(Sanitary Inspection Fee):350ペソ/1年
- 人材料(Personnel Fee):140ペソ/1人当たり/1年
- 環境調査費(Environmental Inspection Fee):300ペソ/1年
- 広告費(Signage Fee):107.6ペソ(1面)、215.2ペソ(両面)
- EPO – Accreditation:200ペソ
役所を信じるな!フィリピンのビジネスパーミット実務における最大の難しさ
このビジネスパーミット実務における本当の恐ろしさは、金額そのものの高さではなく、「フィリピンの行政窓口の担当者自身が、自国の法律や最新のPEZA規則、細則、LGUの条例を正しく理解していない」というカントリーリスクにあります。
窓口で「お前の会社はPEZAだからこの申請は不要だ」「この書類だけで問題ない」と言われ、その言葉を鵜呑みにして手続きを終えたつもりで法務を放置していると、数年後の忘れた頃になって、数万〜数十万ペソに膨れ上がった膨大なペナルティ(遅延利息や罰金)の督促状が会社宛てに突如として送りつけられてくるケースが後を絶ちません。
フィリピンでの法務・労務・税務実務においては、常に現地の最新の公式MOAデータなどの裏付けをご自身でしっかりと確保し、事前の下準備を完璧に行ったうえで役所と対峙する必要があります。「現地の役人がそう言っていたから大丈夫」という理屈は、この国では一切通用しないということを肝に銘じてビジネスを展開していきましょう。

フィリピンでのビジネス・法務・就労実務の完全攻略ガイド
今回はPEZA登録企業でも回避できないマニラ主要エリアのビジネスパーミット(営業許可書)の盲点について解説しました。フィリピンでの事業展開や起業実務、日系企業の現地法務においては、この営業許可だけでなく、BIR(税務署)への月次・四半期・年次の税務申告手続き、フィリピン人従業員のSSS・PhilHealth・Pag-IBIGといった強制社会保険の労務管理、さらには外国人駐在員が適法に働くための9g就労ビザやAEP(外国人雇用許可書)の申請実務まで、クリアすべき不条理なハードルが山のように存在します。
私のブログでは、こうした実務で一歩間違えると巨額のペナルティを科されるフィリピンの法律・仕事関連のノウハウをはじめ、会社設立マニュアル、現地でのリアルな雇用・人材マネジメント術から、ビジネスを円滑に進めるための現地パートナー選定基準まで、実際の進出・実務経験に基づくすべてのナレッジを1つの特設ハブページに美しく整理してまとめています。フィリピンビジネスにおける行政トラブルやコンプライアンス違反のリスクを徹底的に排除し、安全に事業を軌道に乗せたい方は、ぜひこちらの実務バイブル完全ガイドをお役立てください!




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