フィリピン留学

【フィリピン留学失敗体験談とその対策】愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。

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2010年を皮切りに、それまでは韓国人の格安英語留学の独壇場であったフィリピンに日本人が来るようになり、その数は年々増加の一途をたどっている。

 

2017年にはフィリピン留学にくる日本人の数は35,000人規模となっており、日本企業のグローバル化にともない、格安の留学費用で英語学習できるフィリピン留学は英語初心者の日本人にとって絶好の場所となっている。

エリア別フィリピン留学記事

 

そんな中、確かに日本人留学生は増えているが、必ずしも全員の英語力が飛躍的に伸びているわけではないのはまぎれも無い事実だ。

中には勉強方法や現地での過ごし方を失敗し、欧米留学に比べると安いが、絶対的にみるとそこまで安くは無い留学費用をドブに捨てるような失敗をしている日本人もみうけられる。

 

大手フィリピン留学エージェントは、そのあたりの失敗体験談はあまり表には出さない。そのあたりの失敗体験談を正直に公開しているのはフィリピン留学ラジオくらいだろう。

本記事ではそのあたりのフィリピン留学失敗体験談を結果と対策を踏まえて紹介していきたいと思う。

 

あれこれ授業をとりまくっていたタカシさん

ピナツボ火山の噴火

熊本出身のタカシさん。三十代半ばに仕事を辞め、ネットで検索したところフィリピン留学の情報を発見・その後、自身の英語力をアップさせようと来比。

一度日本に帰国するもフィリピン留学マンツーマンレッスンの効率の良さと格安の留学費用に惹かれ2回目の留学。クラークエリアにあるインターナショナルな学校で、他の国籍の生徒に交じって英語力を高めた。

また、学校の先生ともひょんなことから付き合いだすようになり、夜のプライベートレッスンも充実(笑)。そしてフィリピン留学3校目は日本資本の英語学校に決め、応用力を伸ばすことを目標に2か月間滞在した。

 

当初はカウンセリングの際に決めたマンツーマン授業をとっていた。瞬間英作文2時間、サイドバイサイド2時間、”Make Your Point”2時間、合計1日6時間の時間割。

 

しかし、1週間もすると瞬間英作文は自分でできると考え、文法の授業”Grammar in Use”に変更。同時に”Make Your Point”を”What do you think”の授業に変更した。しかし、1週間後、”Grammar in Use”も「文法を英語で学ぶには、まだ早い」と考え、TOEIC対策の授業に変更。同時に”What Do You Think”も”ExpressYourself”に変更。

その後も何かあるたびに授業を変更。終わるころには、たくさんのテキストが彼の机の上にはあった。

 

【結果】

ハーバーポイントのオブジェ

大規模書店に行くと、英語コーナーには無数の英語関連テキストが陳列されているのを見たことがある人は多いかもしれない。

近年の英語熱と日本人の飽きっぽさ、目新しもの好きさにともない、英語関連の本はだせば売れるという状況だ。

また、きっと効率の良い楽して英語が学べる本が存在するという神話を追い求めて日本人は英語教本コーナーへ立ち並ぶ。

フィリピン留学においても、その日本人の性格は健在。「自分に合わない」「面白くない」「しんどい」「他に良い授業がある」と思い始めると、すぐに授業を変更してしまうのである。

 

タカシさんに関してもテキストを短期間で変更していったため、理解が浅く、センテンスも定着していなかった。応用力アップを目指した留学であったが、その英語力は高まることは無く失敗に終わった。

 

【対策】

前述のとおり、すぐに真新しいテキストに目移りする日本人は多い。長期のフィリピン留学であればある程度は仕方がないが、短期留学であればなおさら、一つのテキストをやりこむほうが英語の定着率は高い。

フィリピン短期留学参考記事

また、1日のスケジュールにおいてそれぞれの時間割を異なるマンツーマン授業にする必要は無く、2コマ連続で同じ授業にする等も短期留学においてはより効果的だ。極端に言えば1日のスケジュールをすべて同じ授業にすることも考えたほうが良い場合もある。

 

ワーホリ帰りで無数の教科書をおわらせようと躍起になっていたユウトさん。

壁の資料を見る人

オーストラリアに1年間ワーキングホリデーに行っていたユウトさん。

現地では仕事が忙しく、英語力をアップさせる機会も少なかったが、お金だけは稼ぐことができたので、日本へ帰国する前にフィリピン留学で日本に帰っても恥ずかしくない程度の英語力をつけようと、語学学校の門をたたいた。

ユウトさんは20代後半の典型的な日本人男性で真面目。日本では企業の事務職に就いていた。ワーキングホリデー中も英語を勉強する時間はなかったものの、日本から持って行った英語の教科書を常に携帯していた。その数約50冊!!

 

フィリピン留学マンツーマンレッスン中も持ってきたテキストを留学期間中に終わらせようと、文法やTOEICのテキストを中心に授業を展開。

フィリピン留学持ち物テキスト関連記事:

 

【結果】

結果的には前出のタカシさんと同じように失敗という結果となってしまった。多くの教材を時間に追われこなしていったため、英語(特にスピーキング)の定着率が悪かった。文法やTOEICの点数は上昇したが、スピーキングに関してはフィリピン留学に来た当時と同じレベルをかろうじて維持できる程度であった。

TOEICの点数を上げるためのフィリピン留学であれば成功であったが、スピーキングを伸ばすためであれば失敗のフィリピン留学であった。

 

【対策】

大学受験、資格試験の勉強であれば、複数テキストでも良いかも知れないが、英語のスピーキングに関しては、いかに自然に口から英語が出てくるかが重要。そのためには、いろいろな情報に惑わされることなく一つのテキストを覚えるくらいまでやりこむことが重要。

 

リスニングの練習に外国映画を観まくっていたカズキさん。

パソコンを操作する女性

大学を1年間休学して、イロイロの大学に留学予定のカズキさん。セブシティの英語学校で大学留学前にマンツーマンレッスン授業を利用し英語の応用力を高める。

大学の選考は英語だったので基本的な文法は取得済み。フィリピン人英語教師は、フリーで活動している教師を独自に契約。

授業当初は、教師も熱心に授業を指導。そのうち応用力をつけるためと、YouTubeで海外の情報や英語字幕の映画を観るようになった。

英語関連Youtube動画:

 

【結果】

フィリピンの海岸

フィリピン留学後半の授業中はずっとYouTubeを鑑賞。鑑賞後のフィードバックや事前の問題提起もなかった。誰もが陥りがちな、映画鑑賞で英語力アップ。

聴くだけで英語が話せるようになるスピードラーニングもそうであるが、聴くだけ、観るだけで英語力がアップするわけは無いのである。

フィリピン人の英語教師にありがちな固定観念として、英語は「映画を観れば自然と身に着く」「フリートークをしていれば話せるようになる」という考えを持つ教師が多い。

街中に英語があふれていて、役所の書類も英語ベースのフィリピンであればそれで英語力は身に着くかも知れないが、日本人の英語力をあなどってはならない。

カズキさんは結果それほど英語力は伸びず、大学留学も授業についていくのがやっとで、充実した大学生活を送ることもできず、結果的に失敗の大学留学であった。

 

【対策】

日本人経営の語学学校であっても、授業内容はフィリピン人のヘッドティーチャーに丸投げのところが多い。日本人を教えたことがあり、日本人の性格や特性をわかっているヘッドティーチャーだと良いが、フィリピン人の物差し(前述のフリートークや映画鑑賞で英語力がアップすることについて等)ではかるような人物だと、その学校すべての教師がそのマインドになってしまうので注意が必要だ。

対策としては、下記のような学校を選ぶと良い。もし運悪く、そのような学校に当たってしまったら、フリートークや映画鑑賞の誘惑を受けたら必ず断り、テキストベースでの授業に必ずもどることである。

  • フィリピン人英語教師の研修をしっかりやっている。
  • 授業に関してフィリピン人ヘッドティーチャーに丸投げしていない(経営者がしょっちゅう学校外に出張していない、出張していたとしても、遠隔でしっかりと管理している)。
  • 教師の選択権が生徒にある。

 

お気に入りの先生が見つかり1年間の長期留学の間ずっとその先生に教わっていたリエさん。

机の前の女性と男性

日本人の父とアメリカ人の母を持つリエさん。

英語が話せないことにコンプレックスを持ち、高校卒業後に1年間の長期フィリピン留学を決意。バギオの語学学校では若年者ということで、様々な年代の生徒にかわいがられ、本人も今まで話もしたことがないような人との出会いを楽しんだ。

母側の親族がフィリピン人ということもあり、フィリピンの人脈と情報を利用してビジネスも計画。そのためにも英語が話せるようになるのは必須であった。

 

留学も折り返し地点にさしかかり、授業数も少なくし自習の時間を増やした。教え方があっている先生も見つけ、長期で同じ先生に教えてもらった。ビジネスにも精通している先生で、ビジネスの話や世間話のフリートークにも花が咲いた。

 

【結果】

長期間同じ先生に英語を教えてもらっていると、表情や仕草等、言語以外のところでコミュニケーションがとれる(いわゆるテレパシーとどこかのフィリピン留学関係者が言っていた)。また、いい意味での緊張感も無くなり、フリートークの無駄な時間が授業中に生まれる。先生とは意思疎通がスムーズに行うことができていたため、英語が伸びていると勘違いしていたが、いざ話す相手が代わるととたんに話せなくなる。たった数人の外国人としか話せない英語を学んでしまったことは結果的に失敗であった。

▽英語教師関連記事▽

 

【対策】

一人の先生に長期間教えてもらうのもアリだが、先生が長期間授業のデメリットを把握していることが前提だ。なので、担当の先生はたとえお気に入りでもある程度長期間教えてもらった後は、他の先生に交代してもらい、現状の英語レベルを再度チェックしてもらったほうが良い。

 

半年滞在で学校の裏事情を知り尽くし、新入生のアドバイザー的立場であったヨシダさん。

公園で勉強する女性

ワーキングホリデーの経験は無いものの以前から英語に興味のあった30代のヨシダさん。

持ち前の自頭の良さで初心者でありながら、初めてのフィリピン留学にもかかわらずメキメキと英語力をアップさせていった。

その勤勉さや真面目さで、フィリピン人教師の評判も上々、フレンドリーな関係性を築いていった。

一度は、日本に帰国するものの、間をあけず再度同じ学校でフィリピン留学を行った。いつのまにか合計滞在期間が最も長い生徒となり、新入生からは相談役として頼りにされていた。

自分の経験や今まで見てきた他の生徒の体験談や情報を踏まえ、施設の使い方や授業のとりかた、しまいにはおススメの先生ランキングを作って口外するようになっていた。

 

【結果】

おススメ教師のランキングを聞いた教師が彼に良い印象を持たなくなるまで時間はかからなかった。彼とほとんどの教師との関係はギクシャクし以前のようなフレンドリーな関係を続けることはできなかった。結果、フィリピン留学後半は充実した日々を送ることができず、結果的に失敗に終わった。

 

【原因】

原因としては素人ながら教師の格付けをしてしまったことにある。確かに、とても英語の教え方がうまく、人間的にも日本人に好かれる先生は存在する。

しかし、すべてのフィリピン人教師がそうではない。ただ、教師も人間なので日本人生徒に合う教師、合わない教師、教え方の合う教師、合わない教師それぞれだ。

最低限のこと(遅刻しない、貧乏ゆすりしない、あくびしない、居眠りしない、授業中携帯しない)ができない教師は論外だが、最低限のことができ、ある程度の教師経験があればあとは、生徒と合う合わないという論理的には説明できない要素も教師のチョイスにはかかわってくる。

それをわからずに画一的に、ランキングをしてしまった、ヨシダさん。フィリピン留学で、教師の風評を見境なく振りまくことは、自分自身にもいずれは降りかかってくることを改めて再認識したい。

 

格安の留学費用に惹かれ6人用複数人部屋に滞在したワタルさん。

マニラ湾

仕事を辞めて、就職活動の合間にフィリピン留学に来た30代のワタルさん。

フィリピン渡航の前後で東南アジアを旅行しながら、つかの間の休息を楽しんでいた。

フィリピン留学ではできるだけ留学費用を抑えようと、格安の英語学校で6人収容可の複数人部屋を選択。

東南アジアでの旅行でドミトリータイプもそれほど苦にはならないほどになっていた。

 

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フィリピン留学初日、なぜか寝付けない。格安の複数人部屋にし、留学費用を抑えたので、あえて有料のエアコンをつける選択肢は念頭になく、エアコン無し、扇風機だけでの就寝も覚悟の上だった矢先、同室の50代とおぼしき男性のイビキがうるさいことが判明した。

 

「おっさんも勉強で疲れているんだ」と思い、初日は我慢した。きっと明日は静かだろうという希望を持って。しかし、来る日も来る日もイビキがうるさく、熟睡はできなかった。学校の授業であれば、隠れて居眠りすることが可能だったが、ここはマンツーマンレッスンのフィリピン留学、居眠りできる暇は無い。

 

学校側に苦情を言ったが、「まずは耳栓をして試してほしい」との一点張り。そのイビキおじさんの帰国日が迫っていたのでそれまで我慢すれば良いと心に決めていた。

 

イビキが無くなり1週間は快適なフィリピンライフを送ることができたが、ある日、また以前のように寝つきが悪くなった。その原因は「異臭」。これも40代後半とみられる男性の二段ベッドから発せられていた。特に足の裏からの香ばしいにおいが強烈であった。

関連記事:日本と変わらないプライベートな生活。格安一人部屋のあるフィリピン留学

 

【結果】

充分な睡眠をとることができず、授業もねぼけまなこで受けることもあった。留学後半は朝の授業を休むことも多くなり、計画通りの英語学習をすることができず、そういう意味では失敗と言えよう。

 

【対策】

音と臭いはドミトリーの2大巨塔だ。安さでうかつに手を出すと、支払った留学費用より高くつく場合もある。初めて顔を合わせる他人同士が1日2日ではない長期間に渡り狭苦しい共同生活を送るのであるから、短期の海外旅行でドミトリーに宿泊することとはわけが違う。

 

共同生活なのであるから多少の風紀はドミトリー内のメンバーが管理しないといけないが、イビキや体臭による異臭など本人がコントロールできないデリケートな部分に関しては、学校側が管理することが望ましい。フィリピン留学を申し込む前に再度、ホームページや利用規約、契約書を読んで、最悪の事態でもそういった法的効力のあるものを盾に、学校側に要求できる体制を作りたい。

 

具体的には、規約等に「他の生徒の迷惑になる場合は出て行ってもらう」等の文言があるかどうかを確認したい。学校によってはサイトに載っている情報を、都合が悪くなるとすぐに改変してしまうこともあるので、特に重要な情報は、スクリーンショット等に撮って保存していたほうが良い。

 

また、学校によっては、そういったルールはあっても、風評が怖くて実際は厳しく罰しない場合もあるので、問い合わせの段階で「退学になった生徒やペナルティを受けた生徒は何人いますか?」「その理由はなんですか」と確認すべきである。

 

英語上級者のサオリさんがバカンスを含めたスキルアップのためにフィリピン留学を決意

屋外で勉強する女性

すでに日常英会話がペラペラで生活する分には困らないサオリさん。

前職のシステムエンジニアを退職し、バカンスも兼ねてセブのマクタン島にある英語学校に長期でフィリピン留学することに決めた。

退職金や失業保険もあり、お金には困っていなかったが、海外旅行には慣れていたので共同生活の複数人部屋か、のんびりできる一人部屋で迷っていた。その英語学校はEOP(イングリッシュオンリーポリシー)があったので、同室の生徒とも英語で話せるかと思い複数人部屋を選択。

授業と自習はマンツーマンブースで行えるとあったので、エアコン付きのブースで自身の英語力をさらにアップさせることを念頭においてのフィリピン留学であった。

 

【結果】

セブ国際空港外観

期待していたEOP。最初は規則通り終始英語で会話をしていたが、複数人部屋に泊まる生徒というのは英語の知識はあれど、英会話となるとなかなか話せない大学生が多い。

また、フィリピン留学に来る生徒自体たいした英会話力は持っていない。初対面の人とは「どこ出身?」「いつからいるの?」「授業は何時間?どの先生?」などというたわいもない会話で話は弾むが、ある程度頻繁に顔を合わせると、会話の内容も単調になり、沈黙が続く。長期に渡る集団生活で、英語力の低い生徒と英語ではなしていても、無駄だとわかったサオリさん。

EOP自体それほど厳しくはなかったので最終的には日本語で会話するようになった。

 

またすでに英語は上級者だったサオリさん。最初は学校から提案された授業内容で授業を受けるも、だんだんと物足りなくなり、その都度学校や英語教師に相談するも、上級者用のカリキュラムや情報も無く、留学後半は授業を休みがちになった。

 

また、期待していたマンツーマンレッスン用のブースのエアコンも実は無料なのは午後5時まで。それ以降は有料での利用が必須であった。その上、エリア内の他のエアコン利用希望者との折半で、徴収方法等の詳細は全く決まっていなかった。さらにはブースも固定で生徒が使うのでは無く、空いていたら使えるというルールだったため、生徒による空室の争奪戦が繰り広げられた。

 

サオリさんは幾度と無く学校に掛け合い、ブースの利用方法、課金方法をきっちり整備することを求めた。学校側はのらりくらりと返答するだけで、ルールがしっかりと整備されたのは、2ヶ月後であった。

何だかんで、上級者のサオリさんの英語力はそれほど伸びず、結果的に失敗のフィリピン留学であった。

 

【対策】

EOPの看板

本件は、EOP、上級者用授業、施設ルールという3つの論点が入っている。

まずEOPに関してだが、サオリさんが直面したのはまさにEOPの弊害である。異なるレベルの日本人同士だと会話もままならず、特に上級者と初心者の会話については上級者はもの足りなさを感じ、初級者は、その語彙の少なさから言いたいことも言えずストレスがかかってしまう。

英語初心者に関して言えば、上級者と英語で話をすることで、モチベーションのアップにつなげることも可能であるが、上級者が初級者と英語で話すメリットは、常日頃英語でものを考えることで、英語脳が身につくくらいであろう。

 

結論から言うと、英語上級者及び初級者であれば、日本人同士のEOPはおすすめしない。モチベーションの高い中級者であれば、レベル分けされたEOPは効果が期待できる。

 

また、上級者用の授業に関して言えば、フィリピン留学に上級者用の授業内容を求めるのは酷である。エージェントや学校側のセールストークで「上級者でも大丈夫です」という言葉に騙されてはいけない。

遊び目的であれば良いが上級者がフィリピン留学に英語を伸ばしにくるのであれば、自分でしっかりとしたカリキュラムを作れることが前提で、可能であればそれを確認できる英語教授法を熟知したネイティブ教師がいる学校にいくのがベストだ。

 

施設ルールに関して言えば、最近は利益率が高い複数人用の部屋を学校は作りたがる。しかし、作った後の施設利用ルールの設定が追いつかずサオリさんの用に細かいところでストレスが溜まる場面が多々ある。

料金の徴収など、お金がからむ問題に関してはしっかりと学校で把握しておきたいところだが、特に個人経営の英語学校にはその辺りがなあなあのところが多い。

実際に来てみないと、それらの把握は難しいと思うが、やはり事前の契約書類の読み込み及び不明瞭な部分の問い合わせ、ホームページ等の印象が大事である。

 

また、口コミもある程度参考にはなるが、基本的に良い口コミしか学校側はホームページには載せないので、フィリピン留学ラジオ等、第三者が発信している情報を読み込むことが大事だ。

 

外資系就職が決まり英語を伸ばしたかったタクミさん

タクミさんは大学4年生。4月からは外資系の会社に就職も決まり卒業旅行も兼ねて友達とセブ留学に来た。

入社後は英語必須だったので、英語力の低いタクミさんは英語が話せるようになること必須であった。渡航前のカウンセリングで1日8時間マンツーマンレッスンを決め、気合を入れてフィリピンへ渡航。

しかし、いざ学校についてみると同じ年齢層の留学生が多く、とても楽しい。卒業旅行を兼ねて来たが、本当に楽しい。ただの旅行ではなく、「英語を学ぶ」という共通の目標を持った同年齢の仲間と同じ時間を過ごすのは、今までになく楽しいものだった。もちろん授業が終わったあとも、あれこれ理由をつけて外出し、毎晩飲み明かす日々が続いた。

 

【結果】

もちろん、1日8時間も授業をとって、毎晩飲み歩き、予習復習ができないとなると、いかにマンツーマンレッスンといえども英語は伸びない。入社前にタクミさんが再度同じ学校に英語を勉強しに来たのは言うまでもない。

 

【対策】

前述のように、同じ目的を持ち、同じ生活圏で、同じ年齢の仲間と生活をともにすることは、とても楽しい。同年齢でなくとも、様々な年齢の人とも気軽に出会えるのがフィリピン留学の醍醐味だ。しかし、それは時として、留学の第一の目的である「英語学習」といういものを忘れさせてしまう。

当初より遊び目的でフィリピンにきている場合は良いが、タクミさんのように仕事で使うために必須ということであると、かなりつよい意思が必要だ。特に夏休み、冬休みは大学生が大量にやってくる時期なので、もし英語習得を第一目的と考えるのであれば、可能な限りその時期はずらすべきであろう。

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