先日記事にしたタイの求人媒体。ためしに求人サイトにいくつか登録してみました。
30代から始めるタイ現地就職。おすすめ求人媒体(広告、紹介)一覧!
すると、スカウトメールというものが来て、私もまだ捨てたものではないなと思い、中をみるとほとんどがコールセンターやカスタマーセンターの求人。
しかしながら、タイのコールセンターで長期勤務はおすすめできません。ただ、どうしてもタイの現地採用で就職したいという人のための戦略をお伝えしたいと思います。
日本のコールセンターの歴史
タイ、特にバンコクには日系のコールセンターが数多くあり、日本国内の大手企業のお客様センター的な業務を代行しています。
なぜ、タイのバンコクに日系コールセンターが多いのか、それは企業にとって圧倒的にコスパが良いからです。
コールセンターの歴史を順に追っていくと、数年前にコールセンター業務代行会社が都心に設立されて、IT企業や携帯電話会社がそのコールセンター代行会社に業務を委託し始めました。
コールセンター代行会社は原価が人件費だけということに旨みをみつけ、なんとか人件費を下げようとして考えたのが地方へのセンター移転です。
その流れは東京から九州、北海道、沖縄に流れ着き、雇用の少ない地方にコールセンターができるということでニュースにもなるほどでした。
- トランスコスモス、沖縄県に「BPO沖縄テクニカルセンター」を新設 ~組み込み開発・検証に特化した国内初のセンター。沖縄県への進出は7拠点目~
- 辛島町にアウトソーシングセンター・・・東京都のトランスコスモス
- DM発送代行のアテナ、岩見沢に新拠点 コールセンターなど
特に北海道が好まれたのは、家賃や人件費の安さもそうですが、訛りが少ないというのが一番の理由でした。
タイなど海外のコールセンターの幕開け
そして時は流れ、コールセンター代行会社は、海外拠点設立に目を向け始めました。
「海外で現地採用で働きたい日本人は、多少給与が安くても採用できるらしいぞ。しかも、現地の最低賃金は日本より安いぞ。」と。
そして、まずは中国の大連などから始まり次第にタイやフィリピンにコールセンター設立の流れは広まっていきました。
タイにはどんなコールセンターの企業があるのか?
トランスコスモス
まずは超有名なトランスコスモスです。ニュースやインターネットなどで社名くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。
本社はここ。これまたえらいところにオフィスを構えたものです。ゴーゴーバーで有名なソイカウボーイやナナプラザがとても近いです。
本社の人間の趣味なのか、それか戦略なのか誰も知るよしもないですが、仕事終わりに「ゴーゴーいかない?」と現地採用の日本人が同僚を誘うのが頭に思い浮かびます。
トランスコスモスの給与
時給200バーツ、月給50,000バーツ~。
自社サイトでも求人募集をしているので興味のある人はどうぞ。
AWPサービス
今回スカウトが来たのがこのAWPサービス。フランス・パリを本社とする外資系の保険会社ですが、本社を始め36カ国にオフィスを構え、70カ国以上で事業を展開しているようです。
なので、他の日系コールセンターと異なるところが多国籍オフィスということ。
あまり聞いたことない保険会社ですが、募集要項に「世界の高級自動車ブランドと提携」とあるので、フランス本社の自動車といえばルノーの保険会社に間違いはないですね。
オフィスはここ。エアポートリンクRachaprarop 駅から徒歩10分。
AWPサービス
基本給: 40,000-45,000バーツ
マスターピースバンコクセンター
コールセンターの歴史を優等生的になぞる会社です。なぜなら、会社概要をみてみると、本社(東京)→大分センター→大連センター→北京センター→バンコクセンターとあるからです。
マスターピースの給与
初任給月額30,000バーツ(別途各種福利厚生あり)
年齢制限あり
20歳以上40歳程度まで
タイのコールセンターでの就職はありか?
ありか無しかといえば無しですが、割り切ってしまえば、ありです。
タイのコールセンターは給与が安い
まず給与が最高でも50,000バーツと、バンコクにいる日本人の最低賃金です。確かに、月50,000円あれば、タイで生活できると豪語する人もいますが、バンコクは誘惑の多い町。かなりの節約をしないと気ままなタイ生活を送ることができず、日本に強制帰国という流れになる可能性が高いです。
ただ、これも収入源をコールセンター一本に絞るから会社に依存してしまうのであって、会社以外に収入源を作ってしまえばよい話です。
例えば、ネットがあればどこでもできる株やFX取引、仮想通貨、アフィリエイとがその代表例です。
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タイのコールセンターではスキル、経験が積めない
特にタイのコールセンターに限ったことではないですが、コールセンターの経験は、将来ちゃんとした職に就こうと思っている場合は、あまり有利には働きません。
ただ、上記で挙げたような日系ではない多国籍のコールセンターであれば、多少は英語のスキルアップに繋がる機会はあるでしょう。
また、目的(起業、就活、タイ語・英語習得)があってタイに半年~1年いなければならない場合はコールセンターはビザもでますのでお手軽な方法だと思います。
タイのコールセンターの今をブログで知る
タイは日本人が多く旅行に行ったり働いているので、その分フィリピンなどと比べてネット上の情報も豊富です。
ここではネット上のブログ等で垣間見れるコールセンターの様子を紹介しようと思います。
現代ビジネス
著名ジャーナリスト水谷 竹秀が書き綴る、タイ人の子を身ごもったコールセンターで働く日本人女性の話。
真偽のほどは定かではないが、コールセンターで働く一部の女性たちは、女性用ゴーゴーバーであるゴーゴーボーイという場所に通って夜な夜な男娼を買いまくっているという話です。
「月給9万円」タイのコールセンターで働く30代日本人女性の憂鬱
タイざんまい
2013年頃にコールセンターで勤務していた人の話。50歳以上の方で勤務している方も結構いたそうですが、今は年齢制限等あり、オフィスの様子はもう少し若々しいかもしれませんね。
タイ、バンコクのコールセンター業務経験者に仕事内容を聞いてみた
東洋経済
こちらも水谷氏の寄稿文。
昼はコールセンター、夜はDJで働く男性を取材したものです。
ホイクアン駅近くの4800バーツのアパートに住む男性は自分の夢のために2足のわらじを履いているようです。
彼らはなぜタイに「墜ちた」と揶揄されるのか バンコクコールセンターで働く日本人の実態
タイのコールセンターでは入念な下準備をしても面接で落ちる場合もある
底辺、底辺と言われているコールセンターではありますが、一応はちゃんとした企業のお客様との大事な接点ですので、誰しもが受かるわけではありません。
また、いくら出入りが激しいからと言えども、入念な下準備を人材会社から課せられる場合もあります。
具体的にはまずエントリーシートのようなものに記入をする必要があり下記のようなものを始め、膨大な数の質問事項を記入しなければならないようです。
- 海外旅行でパスポートをなくしました。あなたはどんな行動をとりますか?
- 業務中に顧客から商品に関しての問い合わせがきました。でも、その商品は他社の商品です。あなたはどう答えますか?
さらに、電話面接時に仕事のシミュレーションも行うようで、それに向けた対応マニュアルの練習も必要なようです。
上記のような事前準備に力を入れても、業務不適格ということで面接に落ちた人もいるというから、タイのコールセンターと言えども一筋縄ではいかないようですね。
参考:バンコクの仕事探し。コールセンターの仕事の面接を受けてみる。その結果。
タイのコールセンターまとめ
あまり良い印象がもたれないタイのコールセンターですが、やり方によっては効果的にはたらくことも可能です。
ただ、肝心のコールセンター業務自体はそれほど生易しいものではなく、日々顧客からのクレームや罵声に怯えながら働くのでストレスもそれなりに溜まることも予め覚悟しておいたほうが良いでしょう。
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