だらだらとミャンマー観光ヤンゴン編を書いてきましたが、ついに本命のシュエダゴンパゴダの記事が完成しましたので、アップします!
驚いたのはシュエダゴンパゴダに関するネット上の情報がいかにいい加減か。「シュエダゴンパゴダは世界遺産」「シュエダゴンパゴダは三大仏教遺跡の一つ」。これらは全部嘘なのでご注意を。
ミャンマーの三大仏教遺跡の一つバガンについての記事はこちら。
シュエダゴンパゴダはヤンゴンの観光地としてメジャーだからとりあえず行っとけみたいな考えだと後悔します。後悔しなければならないことを後悔すらしないこともあるので、この記事を読んで事前の下準備、当日現地で詳細チェックしてもらえば有意義なシュエダゴンパゴダライフが遅れることを保証します!
シュエダゴンパゴダの場所と地図・行き方
シュエダゴンパゴダはヤンゴン市内の中心部、ヤンゴン動物園やカンドージー湖の近くに位置します。
路線バスですと11番がもっとも近くに停まります。少し歩きますがヤンゴン最強バス36番でもいけなくもありません。

私は36番バスで近くまで行って、城下町的なところを歩きました。神秘的なスチールの食器屋さんがあって、食器へのこだわりはフィリピンとは大違いだなと思いました。
シュエダゴンパゴダの入場料・営業時間・ドレスコード(服装)
入場料
シュエダゴンパゴダの入場料は10,000チャット。ミャンマーの物価からしたら恐ろしく高いですが、ミャンマー人は無料なので、貴重な仏教施設を保存するための外国人税だと思いましょう。5歳未満は入場無料。
営業時間
朝5時~21時
ドレスコード(服装)
スーレーパゴダは半パンで入れたのですが、シュエダゴンパゴダではスタッフに呼び止められロンジーに着替えさせられました。ついでなのでサンダルもこのエントランスで預かってもらいました。
その他パンフレットによると下記のものはNGです。
- 胸元が大きく開いた女性用ブラウス
- 膝より上の裾丈のズボンやスカート
- 靴下、靴
- ストッキング、レギンス
スーレーパゴダの苦い思い出。
入場料を支払い、ロンジーへの着替えが済むとステッカーをもらいますので必ず洋服のどこかに貼るようにしましょう。入場料とステッカーはそれぞれ1回ぽっきりの使用です。
昼間と夜間に来ることがいろんなブログで推奨されていますが、それぞれで入場料は支払わないとなりません。
2回分払うなら昼間の遅い時間に来て、夜までうろちょろしてれば良いと思います。
シュエダゴンパゴダの中央仏塔の上の部分の時価総額がヤバい
シュエダゴンパゴダのみどころは何と言っても中央にそびえる巨大仏塔。
その頂上にあるアンブレラは高さ13メートル、円周5メートルにもなる巨大な仏塔パーツ。83,000個もの宝石が散りばめられ、使用されている金は500kgにもなります。
そしてそのアンブレラの上にあるベインにも2,000個もの宝石が散りばめられています。この高さ130cmのベインだけでどれくらいの価値になるのか想像もつきませんね。
もちろんアンブレラやベインは仏塔の上部にあるので肉眼では見にくいです。敷地内に固定式双眼鏡がありますのでそれで見るか、望遠のカメラを持っていくしかありません。
固定式双眼鏡は南西、南東、北の位置にそれぞれあります(上記地図は右が北)。
そして、アンブレラ、ベインの上、仏塔の最上部に位置するのがこのダイヤモンドオーブ。高さ56cm、円周27cmの中に1,800カラット・4,300個ものダイヤモンドが散りばめられたまさに仏塔の最上部にふさわしい部位です。
ただ、ルパン三世がいたらハンググライダーで乗り付けられて、真っ先に盗まれそうですね。もちろんそのような怪盗から宝石を守るためドローンなどのUAVの使用は禁止されています。
とりあえずは押さえておきたいシュエダゴンパゴダ4つの仏塔
このシュエダゴンパゴダには4つの仏塔があります。1つ目は前述のシュエダゴンパゴダ。
2つめはナウンドージーパゴダ(The Naungdawgyi Pagoda:②)。
3つめはヘティダウパゴダ(The Htidaw Pagoda:③)。
4つめはシュエダゴンパゴダの黄金複製(Replica of Shwedagon Pagoda in gold:④)です。
ナウンドージーパゴダ(The Naungdawgyi Pagoda)
説明文作成中
ヘティダウパゴダ(The Htidaw Pagoda)
説明文作成中
シュエダゴンパゴダの黄金複製(Replica of Shwedagon Pagoda in gold)
1999年にシュエダゴンの新しいアンブレラの竣工を記念して、その巨大な仏塔にそっくりな黄金のレプリカが作成されました。高さ114.3cm、金の総重量は36kgです。
仏塔巡りのついでにシュエダゴンパゴダ2つの梵鐘
シュエダゴンパゴダにはシングー王の梵鐘(King Singu’s Bell:左)とサルヤルワディ王の梵鐘(King Tharyarwady’s Bell:右)の2つの梵鐘があります。
シングー王の梵鐘
西暦1778年にシングー王が5つの合金(金、銀、銅、鉄、鉛)での作成を依頼し、それにMaha Gandhaの位が授与されました。重さ24,000kg、高さ3.34m、円周2.05mです。
サルヤルワディ王の梵鐘
サルヤルワディ王時代の1841年に作成され寄贈された鐘。Maha Tithaddha Gandhaの称号を授けられました。重さ42,000kg、高さ2.6m、円周3.34mです。
シュエダゴンパゴダ18のブッダ像と全体地図
シュエダゴンパゴダには下記のとおり18体のブッダ像があります。
1.The Padamya Myetshin、2.Kakusanda Buddha、3.Kawnagammana Buddha、4.Kassapa Buddha、5.Gautama Buddha、6.Padashin Buddha、7.Saedawmu Buddha、8.Jade Buddha、9.Sun-Moon Buddha、10.Buddha’s Sacred Tooth Relic Replica、11.Shin Saw Pu’s Buddha、12.Chanthargyi Buddha、13.Sacred Hair Relic Washing Well、14.Boe Boe Aung’s Buddha、16.Pyidawpyan Buddha、17.Shin Ma Htee’s Buddha、18.Dhamazedi’s Buddha
シュエダゴンパゴダの全体地図を載せておきます。18体の仏陀像の番号が地図上の青のマークの番号と一致しています。地図は解像度を高めるため、ネット環境により表示が遅い場合がありますが、スマホの場合は画面を拡大する等すれば便利かと思います(地図は上が北)。
パダミャ・メッシン像
シュエダゴンパゴダの仏塔の麓東側青マーク1番のパダミャ・メッシン像。1792年に上位修行僧のBoe Boe Aungによって建てられた主仏塔の上部テラスに位置しています。目と眉にルビーが祀られていて、その様子から文字通りパダミャ・メッシン(ルビーの眼の仏像)と呼ばれています。
参考記事によると日本人は直接見ることができないようです。
参考:テレビ越しにお参りするミャンマーの仏像、「パダミャ メッシン」をご存知ですか……?
カクサンダ仏陀像
パダミャ・メッシン像の手前にある青マーク2番の仏像。このブッダ像は東部祈祷地の内部にある客人をもてなすガンダクチ(Gandakuti)洞で発見されました。仏暦(Kawza Sakarit)1140年にシングー王が金、銀、銅、鉄、鉛の5つの金属でできたピンサラウハ(Pyinsa Lawha)を使用しこの仏像を作成しました。
右手の手のひらを開いているためレットペトレット(Let Petlet?)または上向き手のひら(upturned palm)の仏像として知られています。
コウナガンマナ仏像
シュエダゴンパゴダの仏塔南側ふもとにある青マーク3番の仏像。
カッサパ仏像
シュエダゴンパゴダの仏塔西側ふもとにある青マーク4番の仏像。西部祈祷地の内部にある客人をもてなすガンダクチ(Gandakuti)洞で発見されました。シングー王によって寄贈されたオリジナル像は火事での被害がひどく、石像に置き換えられました。
ゴータマブッダ像
シュエダゴンパゴダの真北青マーク5番に位置するのがゴータマブッダ像なのですが、写真のとおり参拝者が多くて姿形も見えませんでした。
パダシン仏像
シュエダゴンパゴダの東回廊と火曜日コーナーの間、南側プラットフォームに置かれた仏像。
セイドームー仏像
南回廊と南エレベーターの間、評議会事務所前青マーク7番に位置する仏像。願いを叶える仏像として人々に崇められています。
ちなみにこのセイドームー仏像の手前にある高さ1mほどの真鍮製の仏像が片目をうっすら開眼したとして信者の間で話題になっています。
参考:ミャンマー ヤンゴン / シュエダゴンパゴダの仏像が「開眼」!?
陽月仏像
ガンダクチ(Gandakuti)楼の孔雀の絵画が太陽をうさぎの絵画が月を連想させるためこの名称が使われています。青マーク8番に位置しています。
玉仏像
ミャンマー北部のファカント石鉱山(Phakant jade mines)で採れた商業用宝珠によって彫られた仏像。高さ99cm、重さ324kg。
ブッダの遺留品「聖歯」
シンソーブの仏像
シンソーブ王妃がこの仏像を寄贈したためこの名称が使われています。13世紀末よりビルマのペグーを首都としてエーヤワディー川流域の南部を支配したペグー王朝の王妃がシンソーブです。
参考:ペグー王朝
チャンタージー仏陀
実は私がシュエダゴンパゴダへ訪問した際は、なんの下調べもせずに行ったので、とりあえずめぼしいものだけを写真に納めました。
北西にある青マーク12番のチャンタージー仏陀をなぜ撮影したかというと、写真の柱のところに装置がついていて、手動で仏陀像に風を送ることができるのが興味深かったからです。
遺留聖髪を清めた井戸
青マーク5番のすぐ北には青マーク13番の井戸があります。仏陀の髪の毛を洗ったとされる井戸です。
シュエダゴンパゴダの都市伝説にこの井戸から地下の水路に行けてそこには金銀財宝が山積みになっているというものがあります。入り口はボーボーアウン堂にあるという説もあります。
また、その仏陀の髪の毛を拝覧できる日があるとのことですが、詳細は不明です。
ボーボーアウン仏像
ピィドーピャン仏像
あるイギリス人が仏像を国へ持ち帰ったものの、毎晩夢に出てくるので気になって倉庫に行くとこの仏像が光り輝いていたため、ミャンマーへ持って帰ってきたという逸話があります。
シュエダゴンパゴダその他の見所
博物館
北西部にある3階建ての博物館。最上階にはシュエダゴンパゴダが代々受け継いできた宗教アイテムがあります。1階と2階には美術絵画も展示されています。
営業時間が8時30分~19時00分なので、行きたい場合は早めに行くようにしましょう。入り口の前の大きい銅鑼が目印です。
東回廊の夜景
東回廊を上から夜に見下ろすと、ライトアップと相まって幻想的な風景を見ることができます。ちょっと裏道的なところにいかないといけませんが行く価値はあります。
シュエダゴンパゴダにお供え物
シュエダゴンパゴダの仏塔に直接お供え物をするため滑車を使って運ぶ様子をたまに見かけることができます。空中をお供え物が飛んでいく様子はなかなか興味深いものがあります。
やけにバカ高いヤシの木
一つだけどかんと天空を突き抜けるように生えているヤシの木があったのですが、特に仏教とは関係なかったようです。
シュエダゴンパゴダで催される年行事
シュエダゴンパゴダでは年間を通して下記のとおり様々なイベントが催されます。
- ダウバン祭:3月の満月の日(ミャンマーの祭日)
シュエダゴンパゴダ最大のお祭り。お供えやお経を唱える人でごったがえします。
- カソン祭:5月の満月の日(ブッダが悟りをひらいた日)
境内の菩提樹に水をかける催し。
- ダディンジュ祭:10月の満月の日(雨安居の終わり)
天界から仏陀が地上へ戻る日。夕方以降、パゴダの廻りが燈明でぐるりと囲まれます。
- カティン祭:11月の満月の日
一日で織り上げた袈裟奉納する日。境内では終日かけて機織り競争を開催します。
ちなみに菩提樹とはクワ科のテンジクボダイジュの別名。釈迦がその下で悟りを開いたとされ、原産地インドでは無憂樹(むゆうじゅ)・娑羅双樹(さらそうじゅ)とともに三大聖木とされています。
参考:コトバンク
シュエダゴンパゴダ仏塔部までの道のり
前述したとおり今回私は36番の路線バスを使って、シュエダゴンパゴダの南エントランスから仏塔へ向かいました。南門には巨大な狛犬像があって大迫力でした。またシュエダゴンの仏塔も南門から見ることができます。
仏塔までの回廊には物売りがたくさんいます。瑪瑙のアクセサリーは風情があって良いのですが、さすがに近代的なドラムセットは個人的にはやめてほしいと思います。まあ外国人目線なので、現地の人からすればきっと喜ばれているのでしょうね。
入場料を払う場所の最後の階段の手前にセキュリティがいます。フォーリナー?と聞かれました。
入場料支払い窓口の近くにはちゃっかりATMも設置していますので、お金が無いと言い訳できないようになっています。
三菱レーヨンの謎の自販機発見。飲料水用でしょうか?
シュエダゴンパゴダから帰路につく
南門の回廊の両サイドにはワニをモチーフにしたオブジェがありました。こういった隠れキャラを見つけるのが私は好きです。
回廊の上にはブッダと思わしき人物が横になって民衆の意見をヒアリングしている水墨画が展示されていました。
南門から出てそのまま南へ向かい歩きます。後ろを振り返るとシュエダゴンパゴダの神々しい仏影が光輝いています。
仏教に全く関係無い話ですが、「ENGLISH CENTER Study for Success」という英語学校らしき施設も歩いている途中にありました。
大規模な工事をしています。何か巨大なオフィスビルかショッピングセンターが建つのでしょう。
なにかとおしゃれなプライムヒルという商業施設。ここもシュエダゴンパゴダをまっすぐ南に進むと東側に見えてきます。
そのままダウンタウンに戻り。9th通りの屋台で夕食。屋台でよく出るコップを逆さにして容器に入れているのは、洗っていない確率が高いので、注意。
シュエダゴンパゴダに無料で入場する裏技
【シュエダゴンパゴダの注意点】
✔️半ズボンやタンクトップNG
✔️敷地内は裸足
✔️日中は地面めちゃ熱い
✔️日光の反射がすごいのでサングラス必須
✔️正面から入ると入場料かかる
✔️黄線ルートからだと入場料かからないパゴダは想像以上に絶景でした😌
夜ライトアップされてからが特に綺麗です😎 pic.twitter.com/xpjxt1pHms— ゴーゴーケンゴ🌏海外ノマドブロガー (@KNGrits) 2018年12月7日
とあるツイッターにシュエダゴンパゴダに無料で入場する裏技が紹介されていました。
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