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可算名詞や不可算名詞だけでない意外に奥が深い文法【英語の冠詞まとめ】

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日本語の「は」と「が」の違いのごとく、英語の冠詞「a」や「the」の使い方は難しく、理論的に教わることも難しい。ネイティブでも「この時のaの使い方は合ってる?」と聞いても、「そういう方が自然だ」「それはそういうものだ」と言われるのがオチである。

少しでも、自然な使い方ができるように、下記で冠詞の使い方をまとめてみた。是非フィリピン留学でも口に出して練習してほしい。

 

名著フォレスト

フィリピン留学でもっともよく使われている文法書フォレストによれば冠詞の認識は以下の通りである。

 athe無冠詞
可算名詞(単数系)a tablethe table×table
可算名詞(複数形)×a tablesthe tablestables
不可算名詞×a naturethe naturenature

 

可算名詞の冠詞のつけ方は既に理解しているとして、不可算名詞のtheをつける場合と無冠詞の場合は、どう区別するのだろうか。例えばthe natureとnatureの区別はどうつければ良いのか?フォレストによれば以下の通りである。

  1. What is the nature of your research?
  2. We can’t completely control nature.

1は「あなたの研究の本質」という意味であり、「あなたの研究の」という語句でnatureが限定されている。限定され他のものと区別できるのであるからtheがつくという。

2のnatureは自然という意味であり、他のものと区切りをつけることができない。そのため無冠詞としているというのである。

 

可算名詞が無冠詞の場合

 athe無冠詞
可算名詞(単数系)a tablethe table×table
可算名詞(複数形)×a tablesthe tablestables
不可算名詞×a naturethe naturenature

上記表で可算名詞が無冠詞の場合は、どういう場合であろうか。可算名詞bedで見てみよう。

  1. I want to buy a bed for my room.
  2. What time do you go to bed?

1のような使い方は、具体的な1つのものという意味になる。

2のような無冠詞の場合は、そのものの持つ働きに焦点があたることになり、ベッドが睡眠をとるための働きをするという事実に目を向けている。

ただ、上記の表に、可算名詞は無冠詞をとれないという表示があるのだが、これはどう説明されるのかが謎だ。考えられることとしては、bedが可算名詞ではなく不可算名詞として扱われていることが考えられる。調べてみるとその通りなようだ。上記の表は書き換えなければいけない。

「ベッド」は1台、2台と数えられる名詞ではないの? (2)

 

定冠詞の基本的用法

  1. You took a photo of me. Show the photo to me.
  2. Did you remember to lock the door?
  3. He is the only person I can trust.
  4. Everyone knows that the earth goes around the sun.

theを使う場合というのは「既に話が出た」「状況からわかる」「特定されている」「1つしかない」という場面である。

1は話の中で既に出てきているのでtheを使う。2は話し手と聞き手の間でどれのことを言っているのかわかる場合にtheを使う。3はonly、first、last、sameなどで名詞が限定されている場合にtheを使う。4はもともと1つしかなく、誤解の余地がないものを指す場合にtheを使用する。

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名詞のグループ分け

上記でフォレストを参考に冠詞を分けてみたが、さらに冠詞を深堀するために、下記書籍を参考にまとめてみた。

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可算名詞

便宜上、可算名詞を以下[C]と表記する。単数形と複数形があり、単数形には不定冠詞a(an)あるいは定冠詞the、複数形には無冠詞あるいはtheをつける。

 

不可算名詞

便宜上、不可算名詞を以下[U]と表記する。複数形をとることはなく、無冠詞かtheしかつかない。人名等の固有名詞やadvice、equipment、evidence、expertise、knowhow、hardware、information、machinery、new、piping、tooling、tubing、wiringなどがこれにあたる。

 

[C][U]の両方で使われる名詞

普段は、数えられない名詞[U]として分類されているが、場合によっては数えられる名詞[C]として使用される場合もある。ability、analysis、detection、existence、explanation、measurement、observation、presence、tendency、atmosphere、effect、energy、potential、theory、force、pressure、strength、temperatureがそれにあたる。

無冠詞analysisの場合、分析を漠然と抽象的に捉えているのに対し、an analysis、analysesのように[C]で用いる場合、具体的な分析の行為や分析により得られた結果などを意味している。

 

名詞が持つ意味のグループ分け

上記で名詞を3つにグループ分けしたが、実は、冠詞は下記の名詞の意味を表すために必要になる。[C][U]の両方で使われる名詞は、実際に用いられる場合は、可算名詞か不可算名詞のいずれかになる。

 

可算名詞の3つの意味

  1. 不特定
  2. 特定
  3. 一般的概念

例えば、パソコンを店で買う場面を考えてみる。店にくる時に、どんなパソコンを買おうかと頭に描いている。この時のパソコンは「不特定の意味」のパソコンである。

店に来てこれにするか決断し、パソコンを指さすと「特定の意味」のパソコンになる。

「パソコンというもの」というような、話題の中で一般的に出てくる場合は「一般的な意味」でのパソコンになる。

 

不可算名詞の2つの意味

  1. 非限定
  2. 限定

ある物体の温度を測っているとする。この温度はある物体の温度ということで、限定された意味を持つ。逆に、限定されずに、意味が漠然としたり、範囲がない場合は、非限定の概念である。

 

修飾語句による特定・限定

名詞を修飾する語が名詞の意味を特定または限定する場合はtheがつく。

 

特定あるいは限定する意味を持つ形容詞による修飾

above、corresponding、desired、dominant、final、first、following、former、initial、innermost、latter、lower、main、next、only、opposite、optimum、original、outermost、preceding、principal、proper、remaining、residual、respective、resultant、resulting、same、stoichiometric、succeeding、theoretical、upper、usual、utmostなどなど。

onlyやfollowingのように常にtheをとるものもあるが、ほとんどのものはtheをとらないこともあり難しいが、特定あるいは限定できる場合はtheをとろう。

 

関係代名詞による修飾

限定的用法の関係代名詞の場合に修飾が起こる。

 

of句による修飾

  1. 所有・所属:ofの基本イメージ。the roof of the house (その家の屋根)というふうに、ofを挟んで前の名詞が限定される。また、the entrance of a reactor(反応容器の入り口)のように不特定なものごとに所属している場合でもtheがつく。
  2. 主格・目的格:the arrival of the trainは主格、the discovery of oilは目的格になる。それぞれにtheがついていることがわかる。(参考:英語が得意な人は必ず知っている、2つのofの使い方

 

for句による修飾

forに関連の意味があり、対応関係を表す場合は、一方が決まると他方も決まるので特定できることになりtheをとる。

 

固有名詞による修飾

Teichner’s methodという化学の法則があるが、the Teichner’s methodは誤用であるとされている。なぜなら、アポストロフィーの記号だけで強い特定の意味を有し、theをつけると二重に特定することになるからである。

 

以上、まだまだ、冠詞の性質の一部しか説明できなかったが、おいおいと情報は追加していく次第である。

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