フィリピン不動産

フィリピン中古コンドミニアムを購入する際、売り主の所有権を確認する書類

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みなさんこんにちは。10連休も残すところあとわずか。いかがお過ごしでしょうか。ティーケージーです。

さて、今日はフィリピンのコンドミニアムを新築ではなく、中古で購入する際のしょっぱなの確認事項、売主の所有権を確認するための書類についてシェアしようと思います。

 

私自身、新築のコンドミニアムをデベロッパーからしか購入したことが無いので、書類関係はある程度、デベロッパーの信用で成り立っていました。しかし、今後、手頃な中古物件があれば、検討の余地もあるかと思いますので、その際の流れも今後徐々にですが調べて行きたいと思います。

 

コンドミニアム権利書(CCT)及び所有権移転証明書(TCT)

コンドミニアム権利書(CCT:Condominium Certificate of Title)とは、不動産登記局(LRA:Land Registration Authority)によって発行されたマンションユニットごとの所有権の証拠となる法的文書です。そこには特定のユニットの番号とマンションの名前、および登録所有者の名前、シビルステータス(civil status)が記載されています。またマンションユニットが専有している土地の所有権移転証明書(TCT)番号も記載されています。

これをなくすと、再発行までに数か月かかるので、もし売主がこのCCTの提出にあたふたしているようでしたら、早急に再発行の手続きをお願いしましょう。なお、原本は不動産登記局が保管しています。

CCTのグーグル画像

 

所有権移転証明書(TCT:Transfer Certificate of Title)とは、不動産登記局(LRA:Land Registration Authority)によって発行された土地区画に対する所有権の証拠となる法的文書です。そこにはより詳細な土地の説明、場所と面積、登録所有者の名前、市民権が記載されています。所有権移転証明書(TCT)は不動産の絶対的所有権の決定的な証明になります。

TCTのグーグル画像

参考:http://www.robinsonsproperties.com/international.php?frequently-asked-questions

 

コンドミニアム権利書(CCT)及び所有権移転証明書(TCT)を登記局で確認する

中古コンドミニアムを購入する前に、CCTやTCTのオーナー原本を入手できれば一番良いのですが、多くの場合は、そのコピーを売主から確認用に受領します。

もちろんコピーなので偽造されていないとは言い切れません。そこで、そのコピーを持って不動産登記局(LRA:Land Registration Authority)へ、登記局保存の原本を確認しに行きましょう。

 

不動産登記局(LRA:Land Registration Authority)で公的証明書(Certified True Copy)、証明書(Certification・Verification)を取得するための必要書類。

  • 請求書または取引申込書(TAF)
  • 権利証のコピー
  • 身分証明書

参考:https://www.lra.gov.ph/

 

所有権移転証明書(TCT)の確認方法

英語サイトに所有権移転証明書(TCT)の確認方法がありましたので、翻訳してシェアしたいと思います。

出典:https://www.zipmatch.com/blog/ways-to-detect-fake-land-titles/

 

紙の材質を確認する

偽のタイトルを見つけるために確認する第一ステップは紙の物理的な外観をチェックすることです。フィリピン中央銀行(BSP:Bangko Sentral ng Pilipinas)は、所有権の証明書に使用された司法様式の印刷に全責任を負っているからです。

 

証明書の用紙を作成する過程では、人工的に着色された絹繊維を含む50%の綿と50%の化学木材パルプからなる特別な紙が使われます。ある意味特殊な用紙であるこの証明書、その信頼性を保証するために、物理的な外観において確認すべき箇所が下記のとおりいくつかあります。

 

  • 光に透かした時にNALTDRAの文字またはLRAの文字が見えるか。
  • 紙材料の繊維(下記画像参照)は適正か。
  • 色のついた円形のパターン又はプランチェット(下記画像参照)が使用されているか。
    登記簿謄本 
  • 凹版(intaglio:下記画像参照)(製版に使われる技術)になっているか。
    登記簿謄本 

不動産登記局(LRA:Land Registration Authority)によると、偽物の権利証は通常、ハガキ素材(cartolina)または品質の劣る素材で作られた用紙に印刷されているとのことです。

 

コピーを確認する

不動産登記局に保存されている原本の署名、詳細説明、注釈、その他の構成要素がオーナー用権利証謄本とまったく同じであることを確認します。結局のところ、それらはカーボンコピーであるはずなので、違いがある場合は、疑った方がいいでしょう。

 

シリアル番号を確認

謄本のシリアルナンバー

原本のシリアル番号は赤で印刷され、オーナー用権利証謄本はシリアル番号が黒で印刷されています。

 

日付を確認する

謄本の日付

フォームの左上隅にジュディシャルフォーム番号が割り当てられています。 数字の下は、フォームが印刷または改訂された年です。 もし、権利証のジュディシャルフォーム(the judicial form of your title)が、印刷または改訂された日より前に作成されたものである場合は、適正でないことを疑ったほうが良いでしょう。

 

タイトルとシールの確認

謄本のタイトル

オーナー用権利証謄本は、ジュディシャルフォームの左側の余白にOWNER’S DUPLICATE CERTIFICATEという文言を含める必要があります。 フォームの左下隅に赤いシール(濡れたときにしみや汚れがないようにしてください)も貼り付けられています。 原本には、どちらも存在しません。

 

タイトル番号の確認

謄本のタイトル番号

権利証番号の最後の2桁を確認してください。これは、タイトルの右上隅に記載されている登録簿のページ番号と一致する必要があります。

 

再発行タグを確認する

紛失または毀損された権利証は再発行される(to be reconstituted)必要があります。再発行された権利証の原本は、権利証番号の前に「RO」の文字を入れ、再発行された所有権移転証明書は、タイトル番号の前に「RT」の文字が入ります。

 

登記官のチェック

権利証が発行された時点で、その権利証に署名した人が本当に登記官(Deed of Register)であったかどうかを確認します。

 

エントリーブックをチェック

権利証が正式に登録された文書に基づいて発行されたかどうかを確認するために、プライマリーエントリーブックの関連取引の入力を確認します。

 

エニューメレイションブックをチェックする

エニューメレイションブックまたはログブックをチェックして、該当の日に権利証を作成した職員と、ジュディシャルフォームのシリアル番号を確認します。

 

リリースブックをチェックする

該当する日に登記官によってリリースされた、当該番号の権利証があったかどうか見るためにリリースブックをチェックします。

 

履歴をチェックする

最後に、ソースが本物であるかどうかを確認するために権利証の履歴を追跡します。大元の権利証、派生する権利証、およびその他の関連文書に遡る必要があるかもしれません。

 

参考:http://sweetdevilcoco.web.fc2.com/data/f-2.html

コメント

  1. 橋本 より:

    高木様
    またまた参考になる内容ですね。
    CCTとTCTですか!?この国では、契約ごとは特に慎重にならないと危険だとは感じているので、信用を如何担保できるかが課題ですね。購入時には弁護士(行政書士・・・フィリピンにいるかどうか知りませんが?)とか立てた方が良いですか?
    6月に再度BGCのあの美人コンドオーナーのところに行きますので、確認をしてきます。
    マカティに宿泊ですので近隣を散歩がてら物色したいと思います。

    今回の記事もありがとうございました。

    • ティケイジェイ高木耕壱 より:

      橋本様
      おっしゃるとおり契約ごと、特に中古の場合は個人対個人ですので、さらに慎重になったほうが良いと思います。
      弁護士(行政書士や司法書士はたぶんいないと思います)を立てるに越したことは無いですが、やはりフィリピン人気質ですので最後は自分の目で確認するに越したことは無いですね。
      デベロッパーから直接購入の場合は、偽物をつかまされるリスクは低くなりますが、最近はリーズナブルな物件も少なくなってきましたので、お財布にも厳しいですよね。

      >6月に再度BGCのあの美人コンドオーナーのところに行きますので、確認をしてきます。
      色々と話す口実ができて羨ましいかぎりです(笑)

      物件購入の際は、他にも何かと書類が必要ですので、またシリーズ化してシェアしていきたいと思います。

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