フィリピン中、特にジョリビーやマクドナルドで熱唱され、日本との若干の歌詞の違いに困惑されている誕生日の歌「ハッピー・バースデー・トゥー・ユー」。フィリピン人はハッピーバースデー「ディア」とは言わない。このディアはおそらく原曲から来ているものと思われる。
そしてこの歌、実はアメリカで、著作権について争論になっていた。
この歌は、1893年までにミルドレッド・ヒル、パティ・ヒルの姉妹が作詞・作曲した「Good Morning to All」のメロディを原曲としているが、替え歌の「Happy Birthday to You」が一般化。
その後、姉妹から著作権を託されたクレイトン・サミーの会社を98年にワーナー・ミュージック・グループが買収。その後は同社がこの歌の著作権を主張しており、ワーナー・チャペル・ミュージックは、年間200万ドル超の著作料を得てきたといわれている。
しかし、ニューヨークの制作会社「グッドモーニング・トゥ・ユー・プロダクション」がワーナー側を提訴。提訴の内容は、ワーナー側が著作権を主張できるのは、この歌そのものではなく、ピアノを使った特定の編曲のみというもの。
そして、このほど、権利を主張していたワーナー・チャペル・ミュージックと、権利の無効確認などを求めて提訴していた、グッドモーニング・トゥ・ユー・プロダクションが、和解に合意したことが2015年12月9日の米国からの報道で明らかになった。
和解案の具体的な内容は不明だが、米報道によると、和解案が裁判所で承認されれば、「ハッピー・バースデー」の歌はパブリックドメインとして、著作権の使用料を支払う必要なく自由に使えるようになるという。
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