フィリピンにおける法人税制度と税務実務

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フィリピン税務の用語定義(Terms)

  • APA:事前確認制度
  • CAC:税関覚書回状(Custom Agreement Circular)
  • PAS:Philippine Accounting Standards。フィリピン会計基準。
  • PFRS:Philippine Financial Reporting Standardの略。フィリピン財務報告基準
  • RA:Republic Acts
  • RMC:歳入覚書回覧。
  • RMO:
  • RR:Revenue Regulationsの略。歳入規則。
  • SEC Memorandum Circular:フィリピン証券取引委員会覚書回覧。
  • TRAIN:Tax Reform for Acceleration and Inclusionの略。税制改革法。2017
    年7月24日に成立。

フィリピンの法人税「課税年度(Tax Year)」

原則として12月決算が採用されていますが、会社によっては決算期を別の月にすることが可能です。

フィリピンの法人税「課税所得と適用税率(Taxable Income and Applicable Tax Rate)」

  • 国内法人(フィリピン法の下で設立された法人):国内外源泉のすべての課税所得(総所得から控除額を控除)に対して最高30%の税率。
  • フィリピン国内で事業に従事する支店などの居住外国法人:フィリピン源泉の課税所得に対してのみ、国内法人と同じ税率。
  • フィリピン国内で事業に従事しない非居住外国法人:フィリピン源泉の総所得(控除なし)に対して最高30%の最終源泉税。

2018年11月現在の法人所得税率は30%。2008年12月までは35%だったのですが、2009年1月より30%に引き下げられています(拡大付加価値税法(共和国法第9337号:REPUBLIC ACT NO. 7918))

フィリピンの法人税「損金に関する定め(Tax Deductible)」

作成中

フィリピンの法人税「最低法人所得税(Minimum Corporate Income Tax:MCIT)」

  • 最低法人所得税率:2%
  • 課税対象所得:課税年度末時点の総所得(Gross Income:総収入から売上返品、値引、割戻及び売上原価を差し引いた金額)。
  • 課税対象法人:事業の4年度目以降の法人、かつ、正味課税所得がマイナスの場合又は、算出される最低法人所得税額が、通常の所得税額すなわち課税所得の30%の金額よりも大きい場合の法人。
  • 申告及び納付:4半期ごと。

通常の法人税額と最低法人所得税額を比較していずれか高い金額を納付することになります。また、通常の法人所得税額を上回る部分の最低法人所得税額は翌年度より3年間繰り延べることができ、通常の法人所得税額から控除することができます。

フィリピンの法人税「繰越欠損金制度(Operating loss carryforwards)」

作成中

フィリピンの法人税「不当留保金課税制度(Improperly Accumulated Earnings Tax)」

  • 課税対象者:非上場のフィリピン国内企業(内資、外資を問わず)
  • 課税対象:事業に合理的に必要(reasonable needs of the business)とみなされる額を超えて不当に留保される課税所得(improperly accumulated taxable income:IATI)
  • 税率:10%

フィリピンの法人税「法人所得税の申告と納税期限」

フィリピンにおける法人所得税は四半期ごとの申告・納税、年次ごとの確定申告が必要です。

四半期申告

  • 申告書:BIR Form 1702Q
  • 提出期限:四半期末より60日以内

確定申告

  • 申告書(30%法人所得税率適用の法人・パートナーシップ・その他の非個人):BIR Form 1702-RT
  • 申告書(税法や特別法で法人税が免除されている法人・パートナーシップ・その他の非個人):BIR Form 1702-EX
  • 申告書(複数の法人税率対象またはPEZAやBOIの様な特別税率
    が適用されている法人・パートナーシップ、その他の非個人):BIR Form 1702-MX
  • 提出期限:事業年度末より3ヶ月と15日以内 例)12月決算会社の場合は4月15日、3月
    決算会社の場合は7月15日

(申告書式の変更:RR No.2-2014)

フィリピンの法人税「拡大源泉税(Expanded Withholding Tax)」

作成中

フィリピンの法人税「最終源泉税(Final Withholding Tax: FWT)」

作成中

フィリピンの法人税「付加給付税(Fringe Benefit Tax)」

従業員(平社員を除く)に付与する物品、役務、金銭等価物による手当(付加給付)の金銭等価額を65%でグロスアップ(割戻し)したものに課税される。

TRAINにより、2018年1月1日以降に適用される税率は、32%から35%に引き上げられます。

フィリピンの法人税「印紙税」

TRAINにより、税率が変更されているので注意が必要です。以下抜粋です。

  • 会社の議決権行使の委任状:30ペソ
  • 不動産の賃貸借契約:年額2,000ペソまで6ペソ、年額2,000ペソ超について、1,000ペソに対して2ペソ
  • 不動産の売買証書:対価が1,000ペソ以下は15ペソ、1,000ペソ超について、1,000ペソごとに15ペソ

フィリピンの法人税「移転価格税制(Transfer Pricing Regulation)」

移転価格税制とは、関連企業間の取引によって所得の移転を防止するための制度です。フィリピンにおいても2013年1月23日、歳入規則(RR)第2-2013号により、移転価格ガイドラインが発行され、2013年2月9日に発効しました。

移転価格ガイドラインの発行により関連会社間のクロスボーダー取引と国内取引の双方に独立企業間価格(arms length price)が適用されることとなりました。

対象取引

  • 法人間取引
  • 関連当事者取引
  • 資本取引以外のすべての取引

独立企業間価格の算定方法

  • 独立価格比準法(CUP)
  • 再販価格基準法(RPM)
  • 原価基準法(CPM)
  • 利益分割法(PSM)
  • 取引単位営業利益法(TNMM)

事前確認(APA)制度

事前確認(APA)制度とは、移転価格課税リスクを予め低減するために、BIRとの間で取引の前に独立企業間取引価格であるということを確認する制度です。

関連文書の保管

納税者には移転価格の十分な関連文書を保管しておくことが求められます。確定申告時にBIRに提出する必要はないですが、BIRからのリクエストがあった場合には、すぐに提出するできるよう予め準備しておくことが義務付けられました。

フィリピンの法人税「二国間租税条約(Bilateral Tax Treaties)」

日本フィリピン租税条約に基づき下記のとおり課税されます。

  • 利子送金課税:10%
  • 配当金送金課税:10%(出資比率10%以上の場合)、15%(出資比率10%未満の場合)
  • ロイヤルティー送金課税:10~15%

フィリピンの法人税「財務諸表の提出」

BIRが定める、法人の確定申告時の財務諸表提出義務(RR 21-2002)。

  • 貸借対照表(balance sheet)
  • 損益計算書(income statement)
  • 利益剰余金計算書(statement of retained earnings)
  • 株主持分変動計算書(statement of changes in financial position)

またRR 15-2010により、前年に支払った税額及び税務査察等の状況に関する下記項目を注記として開示することが義務となりました。

  • 課税年度におけるOutput VATの額および勘定科目、算出のベースとなった金額
  • 課税年度におけるInput VATの額および①期初における総額、②課税年度における国内での購入、③税額控除および還付請求またはその他の調整、④期末における総額の詳細
  • 支払済みまたは計上済みの輸入陸揚げコスト及び関税額
  • ①国内で製造された課税対象品目、②輸入された課税対象品目、について支払われたタバコ、酒類、自動車、鉱物、オイル、石油等の主な品目別の物品税額
  • ローン、株式、その他の取引に関する印紙税額
  • 固定資産税を含むその他の国税及び地方税額、免許料、許可料
  • ①給与及びベネフィットに課される税、②控除可能源泉税、③最終源泉税、に分類される源泉税額
  • 税務査察の対象年度及び対象税額。また、異議申立を行っているか否か
  • BIR外で係争中の税務訴訟の有無、及び対象税額

参考:

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