東南アジアに長期滞在中、日本の書籍を購入しようと思ったら、シンガポール、香港、バンコク、クアラルンプール、ジャカルタには紀伊国屋があり、ホーチミンでさえも地元書籍チェーンと紀伊国屋が提携し、日本語の本をちょっと値段は上がりますが、購入可能です。
しかし、目をフィリピンに向けると、紀伊国屋は無い。それどころか大手百貨店の影も形もありません。
フィリピンに住んでいて、日本語の書籍を読みたい場合は、キンドルかアマゾン海外発送、リサイクルショップのカビの生えた中古本を利用するしかありません。


しかし、やはり書籍は手にとって見たいもの。特にIT関連や業務関連のものは、網羅性が重要ですので、実店舗があればとても重宝します。
未だに有名百貨店が進出してこない理由は、フィリピンの政治や独特の商習慣が原因と言われていますが、この度、マニラのボニファシオ・グローバル・シティに、わずかながら期待が持てるニュースが飛び込んできました。
三越伊勢丹HD、野村不動産、フェデラルランドが開発する施設の基本情報
開発場所・地図
この度、三越伊勢丹HD、野村不動産、フェデラルランドが合弁会社を設立し、開発する場所はBGC。日本人学校や、駐在員の住まいがあり、日本人の百貨店ニーズが高いところを狙いました。
2017/7/10付けのPRタイムスによると「Federal Landが開発したグランド・セントラルパーク地域」とあるので、上記地図の左上あたりでしょうか。
ただ、Central Park Westとあるので7thアベニューを挟んだ東側にできる可能性もあります。実際この目で現地を見てないので、次回行ってみようと思います。
MINFビル(仮)のスペック・概要
- 開発予算:450億円
- 施設タイプ:住宅と商業施設
- 住宅施設部分:地上41~51階建て高層住宅4棟、総戸数は約1400戸
- 商業施設部分:施設の低層(地下1階から地上3階)を結び延べ約3万平方メートルの広さ
- 合弁会社の出資比率:フェデラルランド60%、三越伊勢丹HD20%、野村不動産20%
- 完成期日:2025年
写真の完成予想モデル図のように、商業施設の上にコンドミニアムとプールなどのアメニティが建つタイプですので、ライトレジデンスやジャズレジデンスのような造りになる予定です。
MINFビルというのは勝手につけました。それぞれの会社の頭文字です。


また完成期日は2025年なのでまだまだ全然先ですね(苦笑)。

左から:代表取締役会長 沓掛英二(野村不動産)、代表取締役社長執行役員 杉江俊彦(三越伊勢丹HDS)、ジョージ ティ会長(GTCH)、アルフレッド ティ会長(FL)
野村不動産ホールディングスの沓掛英二社長は「設計、デザインで付加価値を高めて違いを出したい」と話しているとのことで、画一的な造りが多いフィリピン不動産の中に一石を投じることができれば良いのですね。
日系ビジネスマンの交渉力がフィリピン人のずる賢い性格をどう打破するのかも見ものです。完成したら、SMと同じような造りになってしまったということが無いようにしてもらいたいところです。
三越伊勢丹、野村不動産と手を組むフェデラルランドとは
今回、日系2社と資本関係を結ぶフェデラルランドは、フィリピン株式市場に上場しているGTキャピタルホールディングスグループに属し、フィリピンの銀行大手メトロバンクの100%子会社である不動産デベロッパーです。
40年以上の歴史があるデベロッパーなので下手はこかないと思います。コンドミニアムや商業施設のデザインもなかなか凝った造りになっているので、近くにある場合は一度見に行っても良いでしょう(建設中のもの有り)。
フェデラルランドのコンドミニアム
- SixSenses Residences(パサイ市:地図)
- One Wilson Square(サヌアン市:地図)
- Marco Polo Residences(セブ:地図)
- The Capital Towers(ケソン市:地図)
- Paseo De Roces(マカティ市:地図)
- TIMES SQUARE WEST(タッギグ市:地図)
- Madison Park West(タッギグ市:地図)
- Central Park West(タッギグ市:地図)
- PARK WEST(タッギグ市:地図)
タッギグ市の4つのコンドミニアムはBGCにあるのですが、1箇所に固まっているので、見学はしやすいと思います。また、その近辺に今回のMINFビル(仮)が建つと思います。
フェデラルランドの商業施設
- GT Tower International(マカティ市)
- Grand Central Park(タッギグ市)
- Grand Hyatt Manila & Grand Hyatt Manila Residences(タッギグ市)
- Marco Polo Plaza and Marco Polo Residences(セブ市)
- Metro Park, Bay Area(パサイ市)
具体的な建設予定地
いろいろと調べてみると具体的な建設予定地はすでに決まっていました。8th Avenue,1630,Bonifacio Global City,Taguig City,Metro Manilaだそうです。
三越伊勢丹プロジェクトの予定
- 2017年夏 不動産開発合弁会社設立
- 2018年 着工
- 2020年 商業施設開業予定
- 2025年 プロジェクト竣工(住宅4棟)予定
三越伊勢丹プロジェクトの最近の動向
最近は、プロジェクト商談会なるものも有り、着実に開発は進んでいるようです。ただ、上記フェイスブックでは完成日が2020年になっていました。計画が前倒しになったのでしょうか。
予定をよく見ると2020年に商業施設開業とあるので、まずは商業施設からオープンのようですね。あと2年ですが、2年ほどずれ込み2022年開業になると予想します(笑)。フィリピンなので。
三越伊勢丹プロジェクト「MINF(仮)」まとめ
紀伊国屋がテナントに入ると決まったわけでは無いですが、三越伊勢丹が主導するのであるから、是非とも紀伊国屋は優先的に誘致してもらいたいと思います。
近くに日本人学校もあるので、日本語書籍のニーズは思っているよりはあると思います。
またフィリピン留学で日本人が英語のテキストを購入する場合もあるので、三越伊勢丹の杉江さん、野村不動産の沓掛さん、GTキャピタルのジョージ、フェデラルランドのアルフレッド、是非ともお願いします!
おまけ
ちなみにISETANNならすでにマニラには幾つか有りますが、日本の書籍は置いていません。Sta.MesaのISETANNは見たことが無いのであるかわかりませんが、レクト駅、キアポ、クバオの2店は現在でも営業中です。
このISETANNの名称が変更になったら、いよいよ本家伊勢丹の商業施設が開業になると思って間違いは無いでしょう。
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