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【2026年最新】フィリピンの法人税率・税制完全ガイド|CREATE法で25%に引き下げ

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フィリピン進出を検討する企業にとって、最も気になるコストの一つが「法人税」です。

かつてフィリピンの法人税率は30%とアセアン諸国の中でも高水準でしたが、2021年に施行された「CREATE法(企業復興税優遇法)」により、現在は大幅に引き下げられています。
この記事では、最新の税率(RCIT)や最低法人所得税(MCIT)、そして法人の種類による課税範囲の違いについて解説します。

 

 

フィリピンの最新法人税率(CREATE法)

フィリピンの法人所得税(RCIT: Regular Corporate Income Tax)は、長らく30%でしたが、現在は企業の規模によって以下の2段階の税率が適用されています。

法人の区分 税率
中小法人(MSMEs)
※1
20%
一般法人
(上記以外)
25%

※1 中小法人の条件:課税所得が500万ペソ以下、かつ総資産(土地を除く)が1億ペソ以下の内国法人。

このように、従来の30%から一律で25%へ、条件を満たす中小企業であれば20%へと減税されており、フィリピンでのビジネス展開におけるコストメリットが拡大しています。

 

法人税の課税所得と適用範囲

フィリピンの法人税は、その法人が「フィリピン国内で設立されたか(内国法人)」、「外国企業の支店か(居住外国法人)」によって、課税される所得の範囲(全世界所得か国内所得か)が異なります。

 

1. 国内法人(Domestic Corporation)

フィリピンの法律に基づいて設立された現地法人(子会社など)です。
【課税対象】
フィリピン国内および国外で発生した「全世界所得(Global Income)」に対して課税されます。

 

2. 居住外国法人(Resident Foreign Corporation)

フィリピン国外の法律で設立されているが、フィリピン国内で事業に従事している法人(支店、駐在員事務所など)です。
【課税対象】
「フィリピン国内で発生した所得」に対してのみ、国内法人と同じ税率(25%または20%)で課税されます。

 

3. 非居住外国法人(Non-Resident Foreign Corporation)

フィリピン国内で事業を行っていない外国法人です。
【課税対象】
フィリピン国内で発生した総所得(配当、ロイヤリティなど)に対し、経費控除なしで25%の最終源泉税が課せられます。
※租税条約による軽減税率が適用される場合があります。

 

フィリピンの最低法人所得税(MCIT)

フィリピンには、赤字決算であっても税金を支払わなければならない独自の制度「最低法人所得税(MCIT: Minimum Corporate Income Tax)」が存在します。

MCIT税率:総所得(Gross Income)の2%

 

MCITが適用される条件

MCITは、通常の法人税(RCIT)と比較し、「金額が高い方」を納税しなければなりません。
具体的には以下の条件を満たす法人が対象となります。

  • 事業開始から4年度目以降であること(創業〜3年目は免除)
  • 通常の法人税額(課税所得×25%)よりも、MCIT(総所得×2%)の方が金額が大きい場合

つまり、赤字で利益が出ていなくても、売上総利益(粗利)に対して2%の納税義務が発生するため、長期的な赤字経営に対するペナルティのような性質を持っています。

 

過払い分の繰越控除

MCITとして支払った税額が通常の法人税額を上回った場合、その差額(Excess MCIT)は、翌年以降3年間にわたって、通常の法人税額から控除(相殺)することが認められています。

 

まとめ

かつては高税率と言われたフィリピンですが、CREATE法の施行により競争力のある税制へと変化しました。
ただし、MCIT(最低法人所得税)のような特有の制度や、源泉徴収(CWT)のルールなど、実務上の注意点は多岐にわたります。進出の際は、最新の税制に詳しい会計事務所や専門家への相談をおすすめします。

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