今日はケソンシティのカティプナン通り(Katipunan Ave)にある格安コンドミニアムの視察に行ってきました。格安物件だけにどれほど古くてボロいのかと身構えていましたが、実際に現地に足を運んでみると、建物は思いのほか新しくて綺麗な状態でした。
カティプナン通りの格安コンド内見とダンススタジオ級の広さ

室内も非常に清潔感があります。これまでマニラで見てきたスタジオ(ワンルーム)タイプはどこも比較的狭く、あまり「スタジオ」という実感が湧かなかったのですが、このユニットは非常に広々としています。それこそ、ちょっとしたダンススタジオを開設できそうなレベルの開放的な空間が広がっています。

水回りに関しても、トイレ周辺のクオリティはまあまあといったところでしょうか。

ただし、フィリピンの格安物件あるあるですが、シャワー用の電気温水器(ホットウォーターヒーター)は標準装備されていませんでした。賃貸に出すなら、実費で後付けするなどの対応が必要です。

高層階ということもあり、窓からの眺望や見晴らしは非常に良好です。
スタジオタイプに潜む重大な欠点|「開閉可能な窓」の面積と風通し

これまで数件のスタジオタイプを視察してきましたが、購入後にテナントを募集する上で、実は重大な欠点になり得るポイントに気づきました。それは、「実際に開閉できる窓のサイズが極端に小さい」という点です。
このユニットも窓のガラス面自体は非常に大きくて光は入るのですが、実際に外気を取り入れるために開く部分は、上部にある小さな長方形のスペースだけ。南国フィリピンの住居として日常的に使うには、少々風通しが悪くて熱がこもりやすい気がします。
ただ、この圧倒的な「広さ」を活かし、ボーディングハウス(下宿・シェアハウス)的な運用スキームを組むのは面白いかもしれません。室内に2段ベッドを複数台設置して、学生やBPO(コールセンター)の従業者向けにベッドスペースを格安で小分けに貸し出す戦略です。周辺には有名大学が複数点在しているため、学生ターゲットに詰め込めるだけ詰め込んで部屋の稼働率を上げれば、十分に元は取れるポテンシャルを感じます。
物件から少し南下したエリアには、ユニークで面白いアート空間が広がるインスタ映えカフェもあります。
周辺の競合コンドと大学からの距離に関する現実
確かに物件の売り出し金額自体はかなり魅力的ですが、冷静に考えると、あと10万〜20万ペソほど予算を上乗せしてでも、実需層にウケが良い標準的な新築コンドミニアムを購入した方が、最終的な客付きや運用のしやすさは上ではないかという印象も拭えません。
また、名門アテネオ大学が近い立地なので学生需要を根こそぎ取り込めるかと期待しましたが、実際にロケーションを測ってみると大学の敷地からは微妙に距離がありました。
アテネオ大学の語学学校やキャンパス内のリアルな雰囲気については、以下の個別記事を参考にしてください。
現地ポータル「OLX」で数ヶ月後に価格が3倍へ急騰した謎
この下見を終えてから数ヶ月後、現地のオンライン不動産ポータルサイト(OLX)で同物件の流通価格をチェックしたところ、驚いたことに掲載価格が当初の3倍に跳ね上がっていました。
▼ 当初掲載されていた格安の売り出し価格

▼ 数ヶ月後に急騰していた実際の価格画面

最初の掲載時に「やけに安すぎるな」とは感じていたのですが、広告主(売り手)のコンタクト先は全く同じ。本人が相場を調べて自社物件の真の価値にようやく気づいたのか、あるいは周りのブローカーあたりに入れ知恵でもされたのでしょう(余計なお世話を。。笑)。
前述の通り、学生狙いとしてはフィリピン大学(UP)やアテネオ大学の正門からは少々距離があります(LRTの駅からは近いですが)。さらに、カティプナン駅の周辺にはSMDCが手がける近代的で高層の「BLUE RESIDENCES」などの超強力な競合コンドミニアムがそびえ立っています。そのため、普通に賃貸市場へ放り出すだけでは、大幅に家賃を下げない限り太刀打ちできません。
ただ、この部屋は単体で40平米(sqm)ものゆったりとした広さがあるため、ローカル向けの賃貸ではなく、室内をセンス良くフルリフォームした上で、外国人旅行者や一時帰国者をターゲットにした「Airbnb(民泊)」の短期運用に振り切るスキームであれば、まだまだ面白い勝負ができるかもしれません。
実体験から考察!ケソンシティの格安物件とマニラ不動産の選び方
今回はカティプナン通り沿いにある、広大なポテンシャルを秘めた中古格安物件の視察データをお届けしました。マニラ首都圏での不動産投資において、一見すると「掘り出し物」に思える超格安物件は非常に魅力的ですが、現地を足で歩いてみると、開閉窓の小ささによる通気性の問題や、メインターゲットとなる学生層の動線からの微妙な距離、近隣の強力な大手ブランドコンドとの競合など、シビアな現実が浮き彫りになります。
こうした現地のリアルな構造的リスクや立地特性を見極めず、ネット上の数字や価格の安さだけで飛びついてしまうと、引き渡し後に「全くテナントが入らない」という致命的な状況に陥りかねません。
私のブログでは、今回ご紹介したケソンシティ周辺のエリア特性をはじめ、最先端都市BGC、マカティ、パサイといったメトロマニラ主要拠点の最新相場データ、アヤラやSMDCといった大手デベロッパーの失敗しない比較方法、プレビルド購入時の建設遅延リスク対策から、私が実際に格安コンドを購入・運用して直面した生々しいトラブルの回避術まで、リアルな実体験ベースのノウハウを1つのハブページにすべて網羅してまとめています。マニラでの不動産投資や住まい選びで絶対に失敗したくない方は、ぜひこちらの完全攻略ガイドも合わせてご活用ください!




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